はじめまして、ちひろです。
娘の弥琴は、染色体疾患の22 q11.2欠失症候群、そしてそれに伴う先天性心疾患を抱えて生まれてきました。
今年で3歳になりました我が家の末っ子です。
弥琴は気管切開と経管栄養などの医療的ケアが必要な医療的ケア児です。
そんな弥琴と暮らす我が家には医療的ケアを行うために必要な医療機器や医療物品がたくさんあります。
今回は、弥琴の身の回りのものを紹介したいと思います。
目次
最初は子供との明るい生活がイメージできなかった
ここが弥琴が毎日を過ごしている自宅です。
今映っている中にも、たくさんの医療機器や医療物品があります。
医療機器や医療物品と聞くと、どうしても病院の雰囲気を想像される方も多いことと思います。
弥琴との暮らしが実際に始まるまでは、私自身がそうでした。
はじめ、医療的ケアが必要な弥琴との暮らしは決して明るいイメージではありませんでした。
ですが、長い入院生活を終えて、はじめて弥琴がお家に帰ることが出来た日。
人工呼吸器という機械に繋がり、たくさんの医療機器と共に帰宅したそんな状態でも
“弥琴が居てくれる”
ただそれだけで、お家の中が温かく、そして明るくなったことを今でも鮮明に覚えています。
医療的ケアは看護ではなく、子育て
医療の力、機械の力を借りながら、こんなにも明るく生きることができるんだ!ということを、私は娘から教わりました。
そしてこの時から、私にとって弥琴との毎日は看護ではなく子育てという捉え方に変わりました。
周りから見たらそれは医療的な行為かもしれませんが、弥琴の子育てにおいてはこれが当たり前です。
我が家にとっては当たり前の子育てです。
そして、そんな弥琴の子育て必需品である身の周りのものは、子育てママがお気に入りのベビーグッズを我が子のことを想って集めるのと同じように、一つ一つ弥琴のことを想いながら集めてきました。
そのことで、医療機器や医療物品に囲まれていても、お気に入りの空間、心地良い空間になり、弥琴との毎日がより楽しいものになりました。
弥琴の命を繋いでくれている医療の力、機械の力に感謝しながら、弥琴と毎日を暮らしています。
弥琴ちゃんの医療物品の収納ワゴンを見せてもらおう!
お家に馴染む医療機器の収納ワゴン
いつも弥琴のすぐ側にあるこのワゴン。これは、旦那さんのDIY作品です。
たくさんの機械に囲まれていても温かみを感じられるようにと作ってくれた世界にたった一つだけの弥琴のワゴンです。
下の段から紹介していきます。
吸引器と衛生用品の収納
ワゴンの下の段には、吸引器が収納してあります。
弥琴は気管切開をしているので、痰の吸引が必要です。
その痰の吸引に使う機械がこの吸引器です。
手前にあるのが吸引セットです。
吸引をする時は、吸引器の電源を入れて手を消毒して、せっしと吸引カテーテル、そしてアルコール綿を使っていつも痰の吸引をしています。
吸引セットをまとめている入れ物も吸引セットの容器もどちらもプラスチックなのでそのままでは滑ってしまいます。
なので、中に吸着シートを入れて容器が動かないように固定しています。
これで片手で開けても容器が動くことがないので扱いやすいです。
隣のポケットには毎日使う細々としたものを入れています。
使いたい時にすぐに手に取ることができるので便利です。
奥にはおむつと、お尻拭きを収納しています。
吸引器のチューブは中まで全て綺麗に保つことが難しいです。
そこで、我が家ではホームセンターの計り売りコーナーで売られている透明のチューブを買い置きしていて、汚れが取れにくくなってきたタイミングで、新しいものに交換しています。
吸引器のチューブは正規品だと少しお値段がするので頻繁には新調しにくいですが、このチューブは1m100円程で購入できるので、汚れたらその都度交換できて、清潔に保つことが出来ていると思います。
弥琴は自宅用吸引器にはおもいやり、そして外出用にはべべキュアという吸引器を使っています。
どちらもこのチューブの内径6mmのものがぴったり合います。
サチュレーションモニターと吸入器の収納
上の段にいきますね。
上の段にはサチュレーションモニターを収納しています。
弥琴の体調の良し悪しの目安になるとても大事なもので、お風呂の時以外はずっと繋がっています。
酸素のチューブが人工鼻から外れていたり、この接続部が外れていて、弥琴に酸素が流れていない時、弥琴はしんどくなってしまうのですが、外れていることに気付かないこともあって…
でも、このモニターの数値を見て、いつもと違うから酸素チューブが外れていることに気付く事も出来ます。
また、体調不良の前触れなど“いつもと違う”という、ほんの少しの変化にも気付くことが出来るとても大切な機械です。
サチュレーションモニターの隣には、痰の吸引に使った使用済みのアルコール綿などを入れるゴミ箱を置いています。
また奥には吸入器や気管切開のケアグッズが入っているボックスも置いてあります。
電源の確保
ワゴンの裏側にいきます。
ワゴンの裏側には、このように磁石で延長コードがくっついており、吸引器とサチュレーションモニターのコンセントは常に挿しています。
1日2回しか使用しない吸入器のコンセントは使う時だけ挿しています。
吸入器のチューブも、使う時以外はここに束ねてかけています。
ワゴンの取手には聴診器、人工鼻やカニューレバンドを干すピンチ、そしてサチュレーションモニターのコードの余り部分をS字フックでかけています。
経管栄養の工夫
ワゴンの最後はこれです。
弥琴は経管栄養という方法で食事をしています。
お鼻から胃まで、約30cmこのチューブを入れていて、ここからの注入で、栄養と水分を摂取しています。
その注入に使用するボトルをここにかけて、ミルク・水分の注入をしています。
ボトルをひっかけている棒なんですが、本来は人工呼吸器の加温加湿器や呼吸器用の注射用水をかける為のものです。
というのも、弥琴は1年前までは24 時間人工呼吸器管理が必要で、このワゴンにも人工呼吸器、そして加温加湿器を載せていました。
今は人工呼吸器を離脱して、機械が必要なくなったので、注入用として使っています。
アンリーシュ スタッフより
医療機器を1箇所に使いやすくまとめてあって、とても参考になりました。
何よりも、弥琴ちゃんの笑顔が大好きなお家で過ごせる楽しさに溢れていて、ご家族が1つ1つ大切に作り上げた空間がとても居心地がよいのだろうなと、見ていて微笑ましくなりました。
ちひろさん、弥琴ちゃん、ありがとうございました!
もっと詳しく見たい方へ
もっと詳しい収納の様子は、アンリーシュ 日記にて公開中です!
弥琴ちゃんのこれまでの成長の様子も見ることができます。
どんな工夫をしているのか、とっても気になるね!