【子供の病理解剖受け入れる?】1年越しに結果を聞きに行きました

皆さん、病理解剖という言葉知っていますか?

病理解剖とは、病気で亡くなられた患者さんを解剖して、臓器、組織、細胞を直接観察する行為です。

私は2019年11月に6歳になったばかりの娘の病理解剖をお願いするという決断を行いました。

そして先日、1年ぶりに病理解剖の結果を聞きに行ってきました。

今後、病理解剖を考える可能性がある方に少しでもお役に立てればと思い、この記事ではその時の体験をお話したいと思います。

金澤
1年前、病理解剖を提案された時は、聞きになれない言葉にあたふたしてしまいました。

事前に知識を持っておくだけでも、もしもの時焦らなくて済むのではないか…と思います。

病理解剖を決断した経緯

病理解剖を提案していただのは、病院で娘が亡くなって2時間くらいたった頃でした。

理由は生前から病名や病気の進行について分からないことが多かったからです。

病理解剖を行うことによって、生前の病気の診断や進行についてより詳しく調べることができ、そこで分かったことが、今後の医療の発展のためになると教えていただきました。

そして、私たち家族は、提供できる全ての臓器を提供して、調べていただく決断をしました。

1年越しに結果を聞いて感じたこと

解剖の決断をして、約1年間何の連絡もなく時間が過ぎて行きました。

しかし10月の頭くらいに主治医の先生から連絡が来て、結果を聞きに来て欲しいと言われました。

1年ぶりに病院に向かい、娘の病気について改めてお話をする機会を頂きました。

病理解剖の結果を聞いた、大きな体験は今からお話する3つでした。

①病気について新しい発見があった

私たちが病理解剖を決意した大きな理由として、病名や症状に不明な点が多かったからという事があります。

しかし、これについては正直私はそこまで期待しておらず、生きてる時に散々検査し尽くしたので、今更新しい情報なんか出てこないのではと思っていました。

でも、結果を聞いて亡くなった状態だからこそ、分かることってたくさんあるんだなと驚きました。

まず、娘の病名が分かりました。

vici症候群という、日本でも本当に症例も少ないものです。

実は生前から、度々話にはあがっていた病名ではあったのですが、実際のvici症候群の特徴と娘の病気の特徴が合わず、検討が続いていました。

でも、今回その病気と言っていいだろうということを教えていただきました。

また、娘の病気の進行についても、古くなった細胞がずっと溜まっていて、細胞の循環に問題があったことが分かりました。

全てのことが明白になったわけではなく、生前私たちが一番悩まされた、腸の問題については、未だ分からないことが多いのですが、新たに娘の病気について説明できる部分というのをいくつか教えていただきました。

また、最後の直接的な死因なども教えていただきました。

この結果を受けて、病気のことについて生前分からないことが多かった人というのは、解剖を行うことで、新たなことが分かるきっかけになるのかもしれないと感じました。

②気持ちの整理になった

新しいことがどんどん分かって、聞いてる間は辛い気持ちもありましたが、一方で少し肩の荷が降りたように感じました。

生前の娘はあまりにも分からないことが多く、どうしても「自分のせいなのかな?」って思ってしまっていたからです。

最後の入院の体調不良も突然起こったため

「もっと娘のことを注意してたら、体調不良の前兆を見抜けたんじゃないか」

「娘が入院したのは、自分のせいじゃないか」

などといった気持ちがありました。

でも、少しこうやって原因が分かって、説明されると、自分のせいではなく、それは仕方のないことだったと納得できる気持ちになりました。

娘は、進行性の病気かどうかも分からなかったので、娘の病気が進行するたびに、私の介護の仕方が悪いんじゃないか・リハビリが足りないのではと思いながら過ごしていました。

ですのでそもそも進行性の病気だったと言われると、少し救われる気持ちになりました。

金澤
病理解剖のもう少し詳しい話は、アンリーシュ 公式インスタのライブ配信にてお話ししています。

③周りの方の支え

1年越しに連絡を頂いた、主治医の先生の存在そのものにすごく救われました。

このお電話を頂いた時から、先生がすごく私たちを気遣ってくれているのを感じました。

また当日、説明の中で、骨髄が白血球をすごくたくさん作ってたことを示す1文があって、そこを読む時先生が涙を流してくれたのです。

「なおちゃんが、あんな小さな体で、最後まで戦ってたんだなぁっとすごく伝わりました」

と言ってくれました。

一通り説明が終わった後も、ここの部分は納得いかないからもう一度問い合わせてみる・臨床の先生チームとこういうことを議論したいなど、すごく熱意を感じました。

娘の細かい症状もとてもよく覚えていて

「なおちゃんが頑張って残してくれたものだから、1つでも多く今後に活かせるようにしたい」

と言ってくださり、これで終わりではなく、今後も研究を続けてくださる姿勢がすごく心強かったです。

あの病院の研究室のなかで、娘は生き続けてるんだなっと感じることができました。

おわりに

以上が私が娘の病理解剖を行って、感じたことになります。

大切な人の病理解剖の決断に立ち会う場面は、誰にでも訪れる可能性があります。

少しでも我が家の体験が参考になれば嬉しいです。