アンリーシュフレンズのはるとくんのご紹介です。
クレヨンしんちゃんが大好きな、はるとくん。
はるとくんの周りには、お母さんの作られた医療的ケアグッズがたくさんあり、日々たくさんの愛情に囲まれて生活しています。
はるとくんの出演動画はこちら
https://youtube.com/watch?v=wSPdmEspS-o&feature=share
目次
日常の医療的ケア
はるとくんの疾患ペナショッカー症候群。
症例が少なく家族会などもないため、なかなか情報も入ってこないそうです。
過去にSNSにて同じ疾患の方と1度だけ少しだけやり取りをしたくらいなんです。とお話ししてくださいました。
はるとくんは生後検査を重ねていくうちに、この疾患がいちばん近いのではないか?
とのことで診断を受けました。
毎月の調整入院
はるとくんは、24時間呼吸器を使用しています。
最近、サチュレーションが下がることが多々あり、30台にまで落ちることも。
酸素を使って上がってくる時もあれば、なかなか上がってこない時もあります。
原因究明のため、毎月1〜2週間の調整入院をしています。
入院中にママさんはお仕事をしています。
胃ろうからの注入
朝は5〜6時からケアがスタートします。
胃ろうから約1時間かけて、手押しで栄養剤を注入しています。
ラコール + ソリタ 1回
イノラス + ソリタ 2回
ペースト食 1回
生後10ヶ月の時に胃ろうを造設しました。
胃ろうを使い始めてからずっと、ひどい胃ろう漏れに悩まされてきたそうです。
再建をするにももう少し体重を増やしてからということで7キロを越えた9歳の時に手術に踏みきりました。
もともとあった穴をふさいで、少しずらした場所に作りました。
再建をしてから全く漏れなくなって、体重が増えてきたそうです。
はるとくんの体重は、今12キロです。
体重が増えると苦しくなってしまうためずっと5キロをキープしてきました。
4歳を過ぎたころから少しずつ増やしはじめ、今は制限がなくなりました。
今も身体は小さめですが、少しずつ成長しています♡
入浴(訪問看護・ヘルパー利用)
午前中のうちに、訪看さんとヘルパーさんが訪問してくださり入浴を行なっています。
本人が起きていれば、呼吸器をはずして自発呼吸で入ります。
眠ってしまっていると、アンビューをしながら入浴します。
その後、訪看さんに痰を出しやすくするためのカフアシストをお願いしています。
訪看さんは1日1時間入浴介助で利用しています。ヘルパーさんはもっと時間を増やすことができますが、以前時間をのばしてもらったときに、はるとくんの酸素が下がったり、状態が悪くなったりということがあり、やはり対応が難しいとのことで
一番手助けが必要な入浴の時間に訪看さんと一緒に来ていただきお手伝いしていただいています。
ママさんはなかなか自由な時間を持つことができずにいます。
お姉ちゃんの急用の時などは、パパさんに協力をお願いして対応しておられるそうです。
吸引・吸入
1日に何回か吸入をかけて痰が固まらないようにします。
痰が多く、吸引は頻繁に行なっています。
気管切開部のカニューレが入っている状態で吸引しても、痰がひけないことが多くまわりに痰がくっついて、きわから痰が出てくることがあるので1日に4〜5回はカニューレを抜いて吸引をしています。
身体の緊張が強いとカニューレがうまく入らずあせることがあります。
夜間の吸引などのケアは、パパさんが交代してくれているそうです。
状態に合わせて、数回の吸引とそのタイミングで体位変換を行います。
二人で協力してお互いの睡眠時間を確保しています。
マッサージ・リハビリ
毎日、15分の訪問マッサージと訪問リハビリを利用しています。
痰がつまりやすいため伏臥位をしながらリハビリを行なっています。
身体の緊張があって苦しくなったり、酸素が下がることが最近増えてきたこともあって、極力苦しくならないように、薬で眠った状態を保っています。
そのため起きている時間が少なく、リハビリ中も寝ていることが多いそうです。
訪問学級
はるとくんは訪問学級にて授業を受けています。
週3回先生が自宅を訪問して2時間の授業をしてくださいます。
授業では、いろいろな製作活動や絵を描いたり最近では訪問学級のお友達とリモートで交流をしています。
学習発表会や、運動会などの行事もリモートで参加しました。
授業の間は、必要に応じてママさんが吸引などのケアを行なっています。
母の想い
視力・聴力の反応は分からない状態です。
でも、タブレットなどで『クレヨンしんちゃん』を見せると、たまたまかもしれませんが笑ったりという反応があります♡
なので、きっと見えてる!聞こえてるのではないか!と信じています。
これからも苦しい思いはないようにしてあげたいと思うんです。
はるとにとって、心地いい環境をつくってあげたいです。
はるとはこれまで、お出かけというお出かけをしたことがありません。車に乗って出るのは、家と病院の往復くらいなんです。
今までコロナや風邪がこわくてなかなか勇気が出ませんでした。いろいろなところへ連れて行ってあげることができたら本人にとってたくさんの良い刺激になるのかな!と思います。
これから、家族で少しずつでもお出かけができたらいいな、と考えています。
学校にも積極的に連れて行ってあげたいです。
最近はリモートでもお友達と交流できる機会は増えましたが、やっぱり直接会えると違うだろうな!と思うので、そういう場を増やしていけたらいいな♡と思っています。
愛情いっぱいの医療的ケアグッズ
ママさんは、得意な裁縫を活かしハンドメイドで呼吸器回路カバー、カニューレバンド、注入ボトルカバー、など他にもさまざまな医療的ケアグッズを作っておられます。
普段は、はるとくんの訪問学級や訪問リハビリの時間の合間に作業をしておられます。
きっかけは、はるとくんが気管切開の手術をした病院に同じように気管切開した子どもがいなかったため、カニューレバンドがなかったことから・・
看護師さんから「だいたいこんな感じのものを作れますか?」
といわれたことが始まりです。
実物があったわけではなく、口頭でだいたいの形を聞きネットで調べながらつくっていきました。
その頃は、今にくらべると情報が全然すくなく自分自身、日常で見たことがないものばかりだったので、『本当にこれであっているのだろうか・・』という不安が大きかったです。
実は、はるとくんそれまでは全くお裁縫が苦手だったというママさん。
はるとくんが生まれて、初めて母がミシンを買ってくれたんです!とお話ししてくださいました。
今では、とっても可愛くて便利な作品をたくさん制作しておられます。
そして、みなさんからのお声によりご自身のYouTubeチャンネルで作り方をわかりやすく発信しておられます。
作るのがどうしても苦手・・という方のために販売もしています。
ママさんのインスタグラムDMよりご注文のメッセージ承っております♡
医療機器や物品は周りからみると、どうしてもかわいそう・・やこわい・・といったマイナスな印象をもたれることが多いですが、全て命を守ってくれているとっても大切でなくてはならないなものです。
こんなふうにカバーを可愛くハンドメイドすることで、見た目の印象もかなり変わってきますよね。
そしてケアをする私たちも、してもらう側の子どもたち自身もモチベーションが上がりワクワクして嬉しくなりますね。
愛情いっぱいの医療的ケアグッズに囲まれて、どんどん成長していくはるとくんをこれからも応援しています!