こんにちは。アンリーシュのなおこです。
先日、アンリーシュでこんな記事を公開しました。
こちらは、パナソニックで生産されていた意思伝達装置「レッツ・チャット」の生産終了に伴い、その代替品を開発したい!というクラウドファンディングです。
今回、アンリーシュでは、開発者の方にお話を伺い、「意思伝達装置とは?」そして、「その使い方は?」などについて、もう少し深く皆さんにお伝えしていこうと思います。
目次
意思伝達装置とは?
言語や肢体が不自由でも、わずかでも動く部位を利用して、言葉を紡ぐ手伝いをする「意思伝達装置」。
今回、私たちアンリーシュでは、クラウドファンディングに挑戦されている アクセスエール株式会社 松尾光晴さんにお話を伺いました。
松尾さんが開発しようとしているのは、以前パナソニックで販売されていた「レッツ・チャット」という機械の代替品です。
手元のスイッチのオン・オフを利用し、文字を選択することによって文章を書くことができるという機械でした。
私も実際に触らせてもらいましたが、使い方がわかりやすい!
最初はちょっとコツが要りましたが、慣れるとかなりのスピードで打つことも可能だと思いました。
補装具として利用でき、本人は1割負担
この「意思伝達装置」は、補装具として申請することができ、実際の本人負担は1割です。
パナソニックのレッツ・チャットの定価は168,000円(非課税)でした。実際にその代替品も、ほぼ同様の値段になるのではないでしょうか。
また、他に同様の製品もいくつか存在します。
こちらのページに一覧でまとめてありますので、導入をお考えの方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
利用対象者は10万人だが、実際の利用申請は年間1000台
現在、日本に、言語と四肢が全て不自由な方は、10万人いると言われているそうです。
ですが、実際に意思伝達装置を販売している10数社、全てを合わせても、実際の利用申請は年間1000台に満たないそうです。
それはなぜでしょうか?
体の中で動かせる場所が人によって違う
私たちは、何かを入力する際に、当たり前のように手を使いますが、四肢が不自由な方は、動かせる場所が人によって違います。
今回、松尾さんにいくつか事例を紹介してもらいましたが、まばたきやおでこのしわでスイッチを使う方、また実際に操作している動画を見ても、どの部分を使ってスイッチを使っているのかわからないぐらい、わずかな動きで利用している方もいらっしゃいました。
「スイッチをオン・オフする」
その動作を、体のどこをどう使って行うか?それも、利用できるかどうかの大切なポイントなのです。
様々なスイッチがある
動かせる場所が人によって違うなら、それに対応したスイッチもまた違います。
その一覧をまとめた、「マイスイッチ」というページもありますので、ご覧になってみて下さい。実に様々なスイッチがあることに驚かされます。
実際には、もっと多くの方が意思を持っている
日本に10万人いると言われている、言語・四肢が不自由な方たち。
中には、いわゆる「植物状態」、本人に意思があるのかどうかもわからない方も多くいらっしゃいます。
ですが、松尾さんは、麻痺のために体を動かすことができないだけで、伝達の方法があれば実際にコミュニケーションをとることができる方は、もっと多いのではないかと考えているそうです。
機械の力を借りて会話ができる「意思伝達装置」。
その存在を知ることも、またコミュニケーションの第一歩なのではないでしょうか。そう、私はお話を伺い、記事を書いていて感じました。
このクラウドファンディングが成功し、多くの必要としている方に、製品が届けばいいなと思います!