患者家族会を徹底分析
~患者会は入った方がいいのか?~

皆さん、「患者会」「患者家族会」(以下、患者会)と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?

私は自分が患者会に関わるまで、正直なところ、クローズドで近寄りがたい、入ったら何かやらされるんじゃないか・・・等、あまりよいイメージを持っていませんでした。交流のためにと思っても、今の時代SNSがあるしなぁと思っていました。なぜそういうイメージに至ったかははっきり分かりませんが、私と同じようなイメージを持たれている方も少なからずいらっしゃるかと思います。

では、実際どうなのか?

患者会って何なのか?

入った方がいいのか?

今は患者会がライフワークになりつつある私・なおみんが心身障害児を育てる親の立場からMECP2重複症候群患者家族会を一例にして解説したいと思います。

MECP2重複症候群患者家族会とは

まず簡単にMECP2重複症候群患者家族会(MECP2家族会)の紹介をします。

2016年10月に全国から6人の母たちが大阪に集まり発足しました。

2019年8月現在、15家族が登録しています。

対外との折衝があるため、代表は私がつとめていますが、基本的に私たち家族会は、各メンバーが各地の代表として活動しています。例えば名刺にも「東海エリア代表」や「九州エリア代表」と記載しており、各地のイベントは各エリア代表が中心となり動きます。

15家族は全国に点在しており、人材確保も難しいため、そのような体制にならざるを得ない部分もありますが、より能動的に主体的に各個人が活動できるようこの体制を続けています。

交流の部分では、なかなか実際に顔を合わせることは出来ないため、定期的にネットミーティングを開催し活動報告をしたり、日々のやり取りや情報共有はfacebookやメッセンジャーを活用し、インスタグラムで子どもたちの様子を共有しています。まさしく、ネット環境が整った現代だからこそ出来る交流の仕方だと思います。

MECP2家族会の活動とは

では、実際に私たち家族会は何をしているのか?

①MECP2重複症候群の認知度向上のための啓発活動

②指定難病・小児慢性特定疾病(小慢)の認定

③難治性てんかん発作の治療法確立

と3つの柱を元に活動を行っています。この3つを柱にし、最終的には日本で遺伝子治療を受けられることを目標(+α)としています。この3つ+αの柱に連動して内部の活動もあります。3つ+αの柱を遂行するには、まず私たち自身が子どもの疾患について一番の知識人でないといけません。そのために勉強会を行ったりシンポジウムを開催したりと、定期的に知識の向上を図っています。

一つ一つの柱に対する活動の詳細は省きますが、主体的に動くことで、新聞等に掲載されたり、目標の一つであった小児慢性特定疾病に今年登録されたりと着実に成果を上げているように感じます。

患者会とは

疾患に対して・・・

  • 社会への情報発信
  • 知識を深める
  • 患者・患者家族同士の交流

患者会に入った方がいいのか

さて、ここからが多くの方が悩まれたり疑問に思っていることかと思います。

ズバリ、患者会には入った方がいいのか?

家族会を運営している私の答えは、ぜひ入ってください!です(そりゃ、そうでしょ!というツッコミが来そうですが)。もちろん、運営側の立場からすると会員数を増やしたいという気持ちもあります。

でも、何より親である私たちは子どもの症状について一番詳しく知っているはずで、それをきちんと言葉としてドクターを含め周りの人たちに伝えていく必要があります。その時に一人ではなかなか増えない知識も、年代を超えた繋がりがあることで、一気に広がり使え方のバリエーションも増えます。勇気も湧きます。

患者会への入会は完全に任意です。入っても入らなくても特に子どもの症状に変化はありません。患者会へ入会することで変わることは、恐らく自分自身の意識です。

JPA(日本難病・疾病団体協議会)のホームページでは、「患者会はなにをするところ」と紹介しています。

入ってみようかな、と思っている方でも、子どものお世話だけで大変なのに患者会の活動なんて無理と考えられている方も多いかと思います。でも、JPAのページに書かれているように会費を払うだけでも活動の一つです。実際に行動を起こすような活動をせずとも、意見を患者会へ上げるだけでも立派な活動なのです。そして、その意見は自分の子どもに関することです。患者会が欲している情報は多くの場合、お子さんの症状や状態です。それらは研究や治療を考えた時に貴重なデータとなるからです。

まとめ

医療技術は日々向上しています。MECP2重複症候群もそうですが、お子さんの疾患も将来的に治療法が確立される可能性があるかもしれません。現代のネット社会では、そういった情報を一番持っているのは患者会であることが多いです。

MECP2家族会を発足させてから出会った患者会の方々は、いわゆる私が漠然の持っていたイメージとは全く違う運営をされていました。多方面から情報を得るために海外と繋がったり、研究者と情報共有をしながら活動をしたりと患者さんとその家族にとって有益になることは何かを一番に考えている方々でした。

この記事が患者会について考える機会になると嬉しいです。

お子さんの疾患の患者会は既にあるのはラッキーなことですよ!

MECP2重複症候群患者家族会Biography

2015年 12月  Nature誌にて遺伝子治療の発表
2016年   1月 MECP2重複症候群の子を持つ母のブログから初期メンバーが繋がる
              2月 facebookグループ登録
            10月  MECP2重複症候群患者家族会 発足
2017年   2月 RDD東京・大阪・岐阜・仙台・鹿児島 初参加
              3月 レット症候群国際シンポジウム 参加
              4月 レット症候群・MECP2重複症候群合同研究班 発足
2018年   6月 MECP2重複症候群 実態調査開始
2019年   7月 小児慢性特定疾病 登録