こんにちは!ライターのあまねです。私の息子は先天性心疾患を患っており、現在も入院中です。
今回は、そんな息子が集中治療室(PICU、HCU)に、6ヶ月入院している間にかかったお金についてです。
集中治療室(ICU)ってすごーいお金かかるイメージありませんか?
友達に「息子がICUに入院してるんだ」と伝えると、
「お金は大丈夫?困ったら言ってね」と言ってくれました。
中には「もしクラウドファンディングやるなら手伝うよ!」と言ってくれた友人も(涙)
私も最初、息子がICUに入院したときに、
と不安になりました。
妊娠中に疾患が見つかった人、これからICUに入院する予定の人、今ICUに入院したばかりの人、
これからお金がどのくらいかかるのか不安があるかと思います。
今回は実際かかった金額、どこにお金がかかったのか、受けられる助成でどのくらい変わったかなどをお伝えしたいと思います。
目次
医療費にいくらかかったのか~集中治療室の治療は高額??
1番高そうで心配なのが医療費ですよね。
こちらは、市区町村により多少の差があると思いますが、普段から医療証がありクリニックなどが無料だった場合、ICUの入院費も基本は無料です。
年齢制限はありますが、子供クリニックにかかった時と同じで、診察料、治療代、薬代などが全て無料です。
息子が入院していたPICUとは小児集中治療室、HCUは準小児集中治療室のことです。
一般病棟との違いは、PICUは看護師1人に対して子供2人、HCUは看護師1人に対して子供4人までの対応になっています。
一般病棟は大人と同じで、看護師さん1人に対して子供7人。
それだけ手厚いのに、無料だなんて…!
改めて国民皆保険や子供の医療費が無料の日本の制度に感謝しました。
ただ、入院していると医療費以外にもお金がかかります!
私の場合は、病院でかかるお金も含めて、以下のような出費がありました。
医療費以外の入院中にかかったお金
以下のお金はすべて自費負担です。
ミルク代
息子は普通の赤ちゃんと同じように、3時間おきに1日8回のミルクを飲んでいます。
ミルク代は食事代と同じで、1食460円(3食1380円)。
ちなみにミルクは4回以上でも上限1380円です。
1か月 1380円×30日=41,400円
(これだけで結構しますよね…涙)
もちろん搾乳をして母乳を持っていけば無料です。
オムツ、おしりふき代など
オムツは1日150円で病院から購入できます。その他に使うものはすべて持参でした。
うちはオムツも薬局から買って持っていってました。(途中から面倒になり病院での購入に切り替えました)
オムツ4パック 1100円✖️4パック 約4400円
おしりふき代 6袋入り 約600円
1か月 約 5,000円
最初は息子の具合が悪く、尿の量をはかるために尿管を挿していたため、オムツはあまり換える必要がなく持参の方がお得でした。
尿管が外れてからはオムツを頻繁に換えることになり、病院で購入した方がお得に感じました。
肌着も借りることができましたが、それは持参していました。着たものは家に持ち帰り、洗濯してまた持っていきました。
入院費より、お見舞いの出費がけっこうかかる!
搾乳パック代
最初は母乳が出るので届けていました。
その後息子は体調の関係でしばらくミルクが飲めなくなり、3ヵ月ほどで結局母乳はやめざるを得ませんでしたが、その間搾乳するためにもお金がかかりました。
搾乳パック代 1か月約5,000円
【関連記事】搾乳器 などの道具の選び方と運搬のコツ~NICUへ母乳を届けた体験談~
定期代
3ヶ月ごとに買っていました。 3ヵ月26,290円
大体ですが月に約16回以上往復するようであれば定期券がお得です。
平日と週末ランチ代
平日は基本は私1人で行っているので、週2回ほどコンビニ、1回は外食、2回はお弁当(おにぎり)持参くらいのペースでした。
なので一週間で3,000円、1か月約12,000円
週末は基本的に夫と娘と、病院付近で交代でお見舞いをしながら過ごしています。
土日のランチ代6,000円(1人1食1,000円)
1カ月24,000円
毎日ごほうびカフェラテ代
病院通いは息子に会える楽しみはありますが、体力的にも精神的にも負担になることがあります。
そんな私が自分にご褒美に買っているのが、某コンビニのカフェラテ1杯150円。
なんのご褒美なのかはさておき(笑)
1か月150円×30日=4,500円
きょうだいの暇つぶし用おもちゃ、おやつ代
上の娘は入院中の息子の3歳上。
毎週病院に行っているので、他に遊びに連れていって色々なことを経験させてあげることができず、親も我慢させているという罪悪感を感じ、申し訳なく思っています。
なので、おもちゃやお菓子などのおやつ、近くの屋内キッズパークなどには、ほぼ毎週末お金がかかっていました。
大体ですが、1か月10,000円とします。
気になる明細書大公開
病院からの請求書は翌月の15日あたりに自宅に郵送されてきて、病院の窓口で払いました。
最初の1ヶ月
支払い請求額→ 307,801円
たたっ高い!
実はこれには理由があります。
我が家の住所と、病院の住所は違う都道府県です。
なので子供の医療費助成がなく一旦支払う必要があります。
そして支払い後、自分で区役所へ行き、返金の手続きをします。
毎回行くので面倒ですが、高額なので行くのは忘れません。(笑)
実質負担は食事(ミルク代)とおむつ代を合わせた11,000円のみです。
296,801円は返金されるため2、3ヶ月後に口座に振り込みされます。
明細を見ると約500万円ほどかかった医療費が負担ほぼなしなので、やっぱり日本の医療制度はすごい!
2ヶ月以降の明細はこんな感じです↓
半年間で約54万円ほどの出費でした。
こんな制度を利用したら、支払額が大幅に減ったよ
高額療養費限度額認定証
最初の1ヶ月の請求書の明細書を見ると、500万円の医療費がかかっています。
大きな手術があった月などは1000万円の医療費が!
病院と我が家の住所が別の都道府県なので、支払い時は補助がなく2割負担、つまり100万円~200万円の支払いが発生します。
いくら住んでいる地域の市区町村に届け出れば返金されるといっても、毎月その額を支払うのはかなりキツいですよね。。
返金されるのは2、3ヶ月後なので、手元にお金が戻ってくるのにも時間がかかります。
そこでこちらの高額療養費限度額認定書を使うと、支払う医療費がかなり安くすみます。
所得に応じて限度額は異なります。
申請について、子供の保険証の元の機関(扶養者の保険証の発行元)に電話して聞いてみましょう。
小児慢性特定疾病
毎月の明細書を見ると、5ヶ月目、6ヶ月目に支払額も実質負担額もドドンと減りました。
4ヶ月目に入ったところで申請した、小児慢性特定疾病の適応が認められたからです。
これにより、ミルク代が3分の1くらいの値段になり、また仮払する金額も上限1万円となりました。
こちらは対象の疾病が決まっています。
心筋梗塞はその項目にはありませんでしたが(普通、子供は心筋梗塞にならないですからね…)主治医の判断で診断書を書いてもらったので、通りました。
医療ソーシャルワーカーさんに相談しよう
病院には、医療ソーシャルワーカーという役職の方がいます。その人からアドバイスがもらえるはずなので相談してみましょう。
うちの場合は、医療ソーシャルワーカーさんから、
『高額療養費限度額認定書』や『小児慢性特定疾病』の説明を受けました。
他にも、受けられる助成などについて教えてくれます。
入院中はそこまで心配いらないが…将来的なお金の不安はある
私がまず感じていること、それは、
日本の保険制度すごい!!子供の医療費無料は本当にありがたい!先人に感謝。日本に生まれた時点でラッキー
ということです。
まだ入院して半年ですが、とりあえず当面はそこまで医療費の心配はいらないと思いました。
もちろん、お金はかかります!半年で54万円の出費は多く感じるかもしれません。
しかしですね、子供を育てるって普通にお金がかかるんです。
上の娘の時に、育休を取得し休んでいた時もお金がかかりました。
子供のおむつ、服、おやつ、おもちゃ、交通費、屋内アスレチックなど娯楽費、ランチ代、お茶代 等々
入院中もお金はそれなりにかかるけど医療費は心配するほどじゃないし、余計な出費もなく最低限で賄えると感じています。
ずっと身体も小さいので姉のお下がりの肌着(ごめん息子よ笑)しか着てない。
しかし油断禁物。これが心疾患はじめ、医療的ケア児の親が抱える問題なのですが、退院しても自宅でケアが必要なので、もしフルタイムで会社に出勤する仕事なら続けられない可能性が高いんです。
私も息子が退院したら在宅でできる仕事を探さないといけません。他の方も、親が復職できず泣く泣く諦めてしまうケースも多いと聞きます。
そうすると、結局親1人分の収入が途絶えてしまうので、経済的に辛いですよね。
そして今は子供の医療費が無料ということで、不安が少ないということもあるかもしれません。
これが将来、2割3割負担になったらと思うと怖いです。
アンリーシュでは病児が入れる数少ない保険を紹介しているので、ぜひご覧ください。
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