この記事時は、アンリーシュパートナーズ様(毎月定額寄付)の提供記事です。
みっちゃんママ様 よりご支援をいただき、完成いたしました。
日頃より貴重なご支援を賜りまして、ありがとうございます。
アンリーシュのWEBメディアで、特別支援学校と特別支援学級の違い。メリット・デメリットを在籍していた私が解説!
【特別支援教育について①】【特別支援教育②】を執筆してくださった、なっちゃんさん。
今回は、なっちゃんさんの医療的ケアがあっても夢を叶える想いについてお話を聞かせていただきました。
医療的ケアを始めるまで
なっちゃんさんは、27w.902gの超低出生体重児で生まれました。
1歳を過ぎても立てない、歩くことが出来ないことから病院を受診し、脳性麻痺であることがわかりました。
2歳半から保育園へ通い、小学校・中学校は支援級に在籍をしていまいたが、歩くことも出来ていたため、ほとんどの時間を交流級のお友だちと過ごしていました。
高校にも進学しましたが、1年生の夏休み明けから体育の授業についていくことができなくなったり、
授業中のノートの書き写しや提出物が負担に感じるようになり、3年生に進級するタイミングで支援学校の高等部に転籍しました。
自宅から学校までの距離が遠かったため、実家から離れ寮から登校していました。
高校では、自分のペースで勉強ができるようになったため、体の負担も減り楽しく学校生活を送ることができました。
高校卒業後は障がい者枠で公務員として就職しました。転勤もあったため1人暮らしをしていました。
現在は、社会福祉士の資格を取得するために実家で生活をしながら勉強を頑張っています。
医療的ケアをしながらの生活
2021年の1月から吸引を始めました。
原因はハッキリとは分かりませんが、てんかんを発症して3年間ほどてんかんのコントロールができず、何度も大きな発作を繰り返すようになりました。
始めの頃は発作後の処置で吸引をしていましたが、だんだん日常的に痰が絡むようになり自分でうまく出せない時が増えたため、今は発作に関係なく吸引をしています。
現在、使っている吸引器は、お家ではブルークロス
1人で短距離の外出はベビースマイル
長距離の外出とリハビリの時はパワースマイルS
を使い分けています。
調子が良い時は吸引を1日しない日もありますが、調子が悪いと4時間に1回くらい痰吸引をしなくてはなりません。
基本的には口から吸引をしていますが、痰が遠いときは鼻からも自分で吸引をしています。
初めは自分で医療的ケアをすることに「怖い」という感情もありました。
鼻から吸引カテーテルを入れる時に出血してしまったり、てんかん発作時に、かろうじて意識がある中で看護師さんに
カテーテルを入れられ、苦しい思いをしたことを家でも思いだしてしまい、不安や恐怖でいっぱいになることもありました。
また、吸入をする時に生理食塩水をシリンジで吸い上げる作業も脳性麻痺特有の震えがでてしまい「やっぱり私は手にも麻痺があるんだ」
「握力が低下して、明日できなくなっていたらどうしよう」と考えることもありましたが、今はケアにも慣れて、それほど恐怖は感じなくなりました。
痛い思いや苦しい思いはしていますが、医療的ケアに助けられているという感謝の気持ちと
〝なんとかなるさ!〟の精神で前向きに考えています!
今では医療的ケアは、私の一部です。
私の医療的ケアは、朝7時半から11時頃に起床して加湿や痰を柔らかくするために生食とムコフィリンの吸入をすることからスタートします。
そこから掃除をしたり、お風呂に入ったりして夕方から1日6時間ほど社会福祉士になるためにお勉強をしています。
お出かけは、ほとんど1人で歩いていますが、両足に装具をつけたり、車椅子も使用しながら生活をしています。
足の装具をつけると、踏み出しがかなりラクになります。装具の靴は一般的に販売されている靴を購入しています。
業者さんにお願いして、自分の好みの靴の靴紐をベルトに替えてもらって使用しています。
趣味
私には手足の麻痺があるため、小さい頃から生活の中にリハビリを取り入れています。
お箸などもなるべく工夫しながら使い、リハビリのために手を動かすようにしていました。
小学校2年生の冬からピアノもリハビリの一環として始めました。
最初はリハビリのために始めたピアノですが、いつしかピアノを弾く時間が私の落ち着ける居場所になっています。
いつか、全国の色々な地域でリサイタルをしたいと思い、日々練習しています。
子どもから大人まで包括的に相談できる場所を
社会福祉士の資格を取得しようと思ったのは、私も医療的ケア者として生活をしているのですが、
なかなか1つの場所で福祉を相談できる場所がないと感じています。
大学の実習で、介護保険サービスを利用している先天的な障がいがある方のお宅を訪問させて頂いた時に、
年齢を理由に介護保険が優先となるため、支援者が利用者の元の障害も含めた支援をできていないように感じました。
65歳以上を理由に、対応窓口が変わり、元々持っている困り事に目を向けられにくくなることは、
障がい児者や医療的ケア児が将来、高齢者となる時に不安や制度の狭間に陥る事が増えるだろうと予想しています。
制度上の管轄が変わっても、今までと変わらない福祉サービスが受けられるように、障がいと高齢どちらの相談もできる場所をもっと増やしたいです。
また、晩婚化が進み、子育てと親の介護両方を一人で担う方が増えています。
相談全般・計画相談支援・居宅介護支援、ヘルパーステーション、訪問看護(リハビリ含む)ステーションが一つの建物にあって、
子育て(保育、教育、療育、医療、悩み相談など)介護(日常介護の相談、介護保険サービスの利用相談など)ここに連絡したら、なんでも分野を問わずなんでも相談できて、
必要なサービスを利用できる。そんな場所をつくりたいです。