アンリーシュフレンズのふうちゃんは2歳の時に鼻チューブから胃ろうを造設しました。
そんなふうちゃんの日常のケアの様子を紹介していただきました。
経腸栄養剤の種類
経腸栄養剤には様々な種類があります。
粉末状・液状・半固形状・普段の食事をペースト状にして注入することもあります。
少量ずつ長時間をかけての注入が必要な場合、経腸ポンプを使用することもあります。
どの形状が適しているかは主治医と相談の上決めていきます。
注入の方法
アンリーシュフレンズのふうちゃんの注入
① チューブを接続して、シリンジで胃の中の空気を抜きます。
② 胃の内容物を吸引して、胃残や出血などの有無を確認します。
③ 注入ボトルと接続チューブを繋ぎます。
胃残が多量だったり、褐色、緑色、黄色の場合、腸の通過障がいや、便秘など様々な原因が考えられます。長く続いたり悪化するようであれば主治医に相談し指示を仰ぎましょう。
④ クレンメを解放し、流量を調整して注入を始めます。
ふうちゃんは液状ラコールを使用しています。
通常200mlを30分程度で注入しています。それ以外は、お茶やポカリなどを注入しています。体調により、注入時間を調整しています。
⑤ 注入が終わったら、シリンジで白湯を5ml程流してチューブ内を綺麗にします。
薬の注入
嘔吐した場合の事を考慮して、ラコール注入の約30分前に行います。
注入時の姿勢
基本的に座位保持椅子に座った状態で注入します。
寝た状態で注入する時は布団の下に枕などを挟み少し傾斜をつけたり、嘔吐時の誤嚥を防ぐために右を下にして横向きにしたり、工夫しながら注入をしています。
栄養剤
栄養剤は、液状ラコールNF ミルク味とバナナ味のふたつを使っています。
ふうちゃんは、意思疎通は難しいですが、胃ろうでも、お腹から上がってくるゲップなどで風味や味がわかると聞きました。なので味を増やして2種類にしました。
経口摂取
ラコール注入時、少量取り分けたものに少しだけお湯で薄めてトロミを付け、お口から食べる練習をしています。
お口から食べるとお腹がいっぱいになるんだよ。というのを感じて欲しいので、注入時に合わせて行なっています。
家族の思い
ママさんは、ふうちゃんの胃ろうを主治医から勧められて約1年間悩んだすえ胃ろう造設を決心したそうです。
その当時は、手術が必要なことと、お腹に穴を開けなければいけない事から少なからず抵抗がありなかなか決断できずにいました。
術後しばらくは、肌トラブルなどもありましたが、結果的にふうちゃんにとっては、メリットもたくさんありました。
今では、ふうちゃんのなくてはならない相棒です。
お口から食べる練習も諦めずに頑張っていて、調子の良い時は自分からお口を開けてくれるので、とっても嬉しいです。
医療的ケアのおかげで、お家で家族と暮らすことができ、日々幸せを感じています。
お姉ちゃんも「ふうちゃんはお腹からもご飯が食べれるからすごいでしょ!」とお友達に自慢しています♡
十人十色。みんなと違っても毎日笑顔で過ごせることが一番です。
これからも家族で見守っていきたいと思っています。とおっしゃっています。