この記事は、アンリーシュパートナーズ様(毎月定額寄付)の提供記事です。
株式会社ジーアンドシーアート様よりご支援をいただき、完成いたしました。
日頃より貴重なご支援を賜りまして、ありがとうございます。
2025年11月6日(木)〜11月17日(月)は、
アンリーシュで独自に『一緒に学ぼう防災週間』と題し、
医療的ケア児家族にとっての防災を見直す週間にしよう!
という企画を考えました。
「もし停電したら…?」
「吸引器の電源が切れたら…?」
医療的ケア児を育てる家庭にとって、防災は“命を守る準備”そのもの。「できること」からで大丈夫。今日の一歩が、“いざという時”の安心につながります。
今回は、「意外と盲点!」というところを集めてみました。
皆さんはいくつ気にかけていましたか?
目次
実は大事なこと
災害が起きた時、「動けない」のは当たり前
地震、台風、大雨…。
いつか来るかもしれないと分かっていても、いざ災害が起きたとき、私たちは冷静に行動できるとは限りません。
とくに医療的ケア児を育てている家庭では、
「まず子どもの安全」「機器の電源」「薬」など、
気がかりがいくつも頭をよぎります。
何から動いたら良いのか、きっとパニックになるはず……
その時にまず覚えていてほしいことは――
『…何もしない時間があってもいい』ということ。
地震のときは揺れがおさまるまで、子どもを守るように抱きしめているだけでも立派な行動です。
災害直後は「どうするか考える時間」も必要。
焦らず、まずは“安全を確認すること”から始めましょう。
意外と盲点!!
見落としがち①:お薬が届かない“その後”
薬局が被災して閉まってしまう、物流が止まる、主治医が不在になる。
災害時には「お薬がいつものように手に入らない」ことが起こり得ます。
そこで大切なのが、薬の「ストック」と「情報」の2本立てです。
・できる範囲で予備を数日分もらっておく
・お薬手帳や処方内容のコピーを常に携帯する
・主治医に「非常時の代替薬」や「服薬間隔の調整」について相談しておく
・ 近隣の薬局・病院で「同じ薬が手に入る場所」をリスト化しておく
また、災害時は医療情報の共有が命を守ります。
医療の共有といえば、マイナカードがありますが、皆さんは使っていますか?
2024年10月時点のマイナンバーカードの保有者は9,449万人で、全人口の75.7%が保有しているそうです。
保有はしているけど、保険証として使っているかは別のようで、2024年10月時点の「マイナ保険証」の利用割合は、病院で27.96%・薬局で15.53%と、いずれの機関も3割以下となっているようです。
医療的な関わりが深い医療的ケア児者は、一つの情報共有手段として利用するのも良いのではないでしょうか。
参考:未来図HPより
見落としがち②:長期停電という“現実的なリスク”
電源確保は医療的ケア児にとっても、とても重要な項目です。
しかし意外と盲点なのは、停電が長引いた場合のこと。
実際には3日以上停電するケースもあったそうです。(2018年の北海道地震では最大5日間停電した地域も。)
そこで考えておきたいのが、「停電は長引くかもしれない!」ということ。
・バッテリー何個で何時間動くかを書き出しておく
意外とリスト化が出来ていないのが現状ではないでしょうか?
一目で残量が分かると手配もしやすそうですね。


・災害時に、電源を貸してもらえる場所(避難所・病院・自治体)を調べておく
避難所全てに発電機などがあるとは限らないようです。さらに医療的機器を充電するとなると、大丈夫なのか…などの心配もあるかと思います。
避難所で管理している方は、医療的機器に詳しいとは限りません。事前にチェックしておくのが良いでしょう。
「まさか停電がこんなに長いとは…」という声は多いです。
長引く停電になると、自分たちだけの備えでは難しいことも考えられます。
そんな時は情報がとても大事になってきます。
石川県の能登半島地震では、ポータブル電源の貸し出しや充電として電気の使用を許可する呼びかけなどが行われていました。
このような情報と、どう繋がっていくかもとても大事になると思います。
見落としがち③:避難先が“使えない”場合もある
「避難所=安全」とは限りません。
医療機器の音やスペースの問題、電源の不足などで、医療的ケア児家族が避難所に入れないケースもあります。
また、避難所に行ったけどアラームの音が気になり、周りの人の反応が気になるということもあるようです。安全なはずの避難所は、安心して過ごせる場ではないこともあります。
そんなときに役立つのが、「第2・第3の避難場所」の準備です。
・自宅での在宅避難を想定(電源・食料・安全スペースを確保)
・親戚や友人宅など、頼れる場所をあらかじめ相談しておく
・ 行政に「福祉避難所」や「個別避難計画」の申請をしておく
・学校・訪問看護・地域支援者にも避難方針を共有しておく
普段から医療的ケア児者に接してくれている環境に頼るのも、未曾有の事態には大切なことです。
過去には、老人ホームや福祉施設、放課後等デイサービスなどが避難所として利用されたこともあるようです。困った時は相談してみるのも良いでしょう。
見落としがち④:連絡が取れない“孤立”
電話一本、SNSネットワークで誰とでも連絡がつく現在。「連絡が取れない」ということを考えたことありますか?
医療的ケア児と離れて助けを呼びに行くのは至難の業です。
停電・通信障害で、LINEや電話がつながらないことを考えた時に、大切なのは、“連絡が取れない前提”での備えです。今、通信手段がない…となった時、あなたはどんな手段を使いますか?
・家族・支援者・医療機関の連絡先を紙で持っておく
・連絡が取れない時は、決められた集合場所で落ちあうようにする
・近所の人にお願いする
“孤立を防ぐ準備”も防災の大切な一部です。
自分たちは『ここにいます!』ということは、周りに伝えておきましょう。
行政の福祉避難支援登録も忘れずに。
見落としがち⑤:家族の準備も忘れずに
一番困るのは、医療的ケア児のこと。
確かに一般の人に配られる物資の中に、医療的ケアのものはおそらくないでしょう。
災害時に行われる炊き出しに、エネーボやイノソリッドといった経管栄養剤はないでしょう。
だからこそ、医療的ケア児の防災の準備は万全なのではないでしょうか。
しかし、家族の準備も大切です。
家族に必要な防災グッズがなければ、結果困るのも医療的ケア児です。
災害時に医療的ケア児の対応に集中できるようにしておくのも、大事な備えですね。
災害直後、まず何をすればいい?
〜シュミレーションしてみよう〜
実際に災害が起きた時、動けないほどの恐怖を感じることがあります。
今、地震が起きた時、あなたはまず何をしますか?
意外とあたふたして、何から手をつけて良いのかわからないのではないでしょうか?
そんな時は、順番を決めておくと頭が整理しやすくなります。リストを作ってみるのも良いかもですね。
たとえば、こんな流れを意識してみてください。
また、災害はいつ何時に起こるか分かりません。
色んな可能性があり、いつも状況が一つではないことも頭に置いておきましょう。
災害時は、すべてを完璧にできなくても大丈夫。
一つずつ「できた」ことを確認するだけで冷静さを取り戻せ、いつもの支度ができるようになります。
『UNLEASH防災カード』はこちら
まとめ
いつかは来るという災害。
近年では、竜巻や洪水など今までは考えられない被害が出ることがあります。
多くの経験を参考に、想像力を働かせ、今一度防災を見直してみるのはいかがでしょうか?
一度考えてしまえば、あとは補充や年に数回のチェックを行うだけで充分だと思います。
アンリーシュでは、そんな医療的ケア児者家族のために、防災の啓発を行なっていきます。
災害時には、役に立ちそうな情報をあげられるよう努力してまいりますので、困った時には一度アンリーシュインスタなどを見ていただけると嬉しいです。


アンリーシュ運営メンバーとして活動。
兄と妹、真ん中に13トリソミーの医療的ケア児あおいを育てる3児の母。
医療的ケア児を育てながらお仕事を。在宅でも出来る活動にチャレンジ中!!