【経管栄養 とは】経管栄養の種類、メリットやデメリットについて

 

 

読み方 【けいかんえいよう】

「経管栄養」とは?

お口や鼻から入ったチューブを通して、水分や栄養分をとることです。

経管栄養にはどんな種類があるの?

経管栄養には、いくつかの種類があります。代表的なものは以下の4つです。

  1. 経鼻胃管栄養(鼻から胃までチューブを入れる)
  2. 経鼻腸管栄養(鼻から腸までチューブを入れる)
  3. 胃ろう(お腹に穴を開けて胃までチューブを通す)
  4. 腸ろう(お腹に穴を開けて腸までチューブを通す)

①②は短期的に行うとき、③④は長期的に行うときに用いられます。

お鼻からチューブを通すのが経鼻経管栄養だよ!

どうして経管栄養が必要になるの?【経管栄養にする理由】

  1. お口から水分や栄養をしっかり摂ることができない場合、チューブを通してそれらを摂取するため
  2. お腹の張りが強く、胃の中の余分な空気を取り除く必要がある場合、チューブを通して空気を抜くため

どんな時に経管栄養が必要になるの?【病気や状態】

  1. 意識障害や呼吸障害により、人工呼吸器を使っている場合(口から肺の入り口まで挿管チューブという管を入れる必要があるため、お口から食事を食べることが出来ない)
  2. 誤嚥の危険性や、逆流がある場合
  3. 心臓の病気により、疲労が強い場合
  4. 食道・胃・十二指腸などの通過障害や、それらの器官に奇形がある場合
  5. 口の中の病気がある場合
  6. 顔や首の病気・けがで顔面神経麻痺や食道に穴が開くなどし、食べることができない場合
  7. 食べる行為を拒否してしまう場合
  8. 口唇口蓋裂や開口障害などにより、強く吸い込む・噛み砕く・飲み込むなどの機能が不十分な場合
  9. 確実に薬を飲んでほしい場合

酸素と経管栄養を両方使う子もいるよ!

経管栄養のメリット・デメリットは?

【経管栄養のメリット】
胃や腸の本来の機能である、「消化管の動き」や「消化液の分泌」が活発となり、結果、栄養状態が改善します。

【デメリット】
特にデメリットはありません。

但し、経管栄養の種類ごとに注意点はあります。関連項目をご覧ください。

まとめ

今回、栄養に関する医療的ケアとして経管栄養を取り上げました。

初級編として、何もかもが初めてのご家族に向け、簡単・簡潔にまとめてみました。

経管栄養にも色々な種類があり、それぞれの特徴や注意点等を分かりやすく説明したページもありますので、必要に応じてそちらもご覧ください。

【経鼻胃管栄養 とは】トラブル時の対応から、チューブ入れ方のコツまで!

【経鼻腸管栄養 とは】経鼻胃管栄養との違いと、注意点やトラブル対処法

この記事を書いた人

【ライター&監修】
ゆっこ

【経歴】  
看護師歴17年目。大学病院では、救命救急センター、外来、病棟、透析センター、内視鏡センターで勤務。その他に看護専門学校教員、訪問看護など様々な現場を経験。得意分野は救急看護。

2020年からはフリーランスとして、看護師ライター、看護師シッター、オーダーメイド看護、イベント救護室、健康相談員として幅広く活動している。

プライベートでは、9歳、5歳の子どもを育てる2児の母。
5歳の子どもは先天性声帯狭窄症で気管切開をしている医療的ケア児。都内の認可保育園に看護師配置のもと通園している。就学前の抜管に向けて治療中。

自身の経験をブログで発信中。

看護師ママと医療的ケア児の成長日記

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