様々な病気で医療的ケアが必要になる子供達。
代表的な医療的ケアの一つに「導尿」と呼ばれるものがあります。
導尿とは、様々な理由で自然な尿排泄が難しい場合に、尿道から膀胱内に細い管(カテーテル)を挿入し、尿を体外に排泄する方法です。
普段は障害者トイレなどを使用し、お子さんがまだ小さい場合はご両親などの大人が行います。
この導尿、特に始めの頃はデリケートな場所に加え、慣れない手技で戸惑う方も多いそう。
私の友人でも、中々スムーズに出来ない(結構器用さが必要らしいです)、慣れるまですごい勇気が必要だったなどのお話をお聞きします。
そこで導尿特訓中のご家族に向けて、2年ほど娘さんの導尿を続けているお母様からお話を伺ってきました!
導尿を始めたきっかけ
1歳の頃に神経因性膀胱という病気が発覚し、尿意が感じにくく自力で尿を出すことが難しいことがわかりました。それから導尿をスタートしました。
神経因性膀胱・・・神経の一部に障害が起こることによって起こる排尿障害。
1日のスケジュール
夜は寝ている娘を起こさないようにそーっと行い、最後は座りの姿勢で尿を出し切ります。
手技自体はお昼は1-2分、夜は3-4分で終わってしまいます。
ケアの時私はしゃがむ必要があるので広いスペースが必要で、外出先では多機能トイレなどを利用しています。
2年間欠かさず行なっていると伺いましたが、継続の工夫などあれば教えてください。
2つ目は多少時間が前後しても神経質になりすぎないこと。
自分と娘のペースで行うことを大切にしています。
遊びが中断されると娘も不機嫌になってしまうので、「それが終わったらトイレ行こうね」と声をかけるなど、娘の機嫌や自分の都合を支障が出ない範囲で大切にしています。
すごく繊細なケアだと思うのですが、慣れるまでには時間がかかりましたか?
ただ、膀胱の尿を最後まで出しきるのは少しコツが必要でした。
導尿のコツ
娘は、尿路感染を繰り返していましたが、その事実を知って、座らせて導尿するようすると、1年尿路感染を起こさずに過ごしました。
それは、今導尿を行なっている家族に是非知ってほしいです。
今は手技にもとても慣れていらっしゃるように感じます。 お子さんはもうすぐ3歳ですが、これからの心配ごとなどありますか?
今は朝の導尿はパパがやってくれてますが、そろそろ難しいかなっとも感じています。 10歳くらいになると自分で行えるようになるので、それまでは娘が嫌な思いをしないようにフォローしながら続けていきたいです。
最後に、導尿に挑戦中のご家族にメッセージがあればお願いします。
私自身、色々心配して外出を控えた経験があり、気分も落ち込んでしまいました。
外でも多機能トイレなどを利用すれば十分に可能です。
私は潔癖なので(笑)、外出前は綺麗なトイレがありそうな場所などをリサーチしてから出かけます。
また、膝をつくときなどレジャーシートがあるととても便利なので、カバンに入れておくといいと思います。
慣れないうちは緊張しますが、制限をかけすぎずに、今を楽しんでほしいです。
これからお子さんの導尿にチャレンジするママや、尿路感染を繰り返して悩んでいるご家族に、この体験談が是非届いて欲しいと思います。
まとめ
今回は尿意が感じにくく、定期的に導尿が必要なお子さんのママにお話を伺いました。
お母さん自身、とても慣れていらっしゃるように感じましたが1日6回のケアは負担に感じる事もあるそう。
その中でも毎日の工夫や、娘さんの気持ちを大切にしている姿がとても印象に残りました。
導尿は神経系の病気だけでなく、様々な理由から必要になる医療的ケアです。
皆さまの体験談や工夫している事などありましたら、是非コメント欄で教えてください!