医療的ケア児就学アンケート結果 ①

アンリーシュでは、医療的ケア児の就学事例集プロジェクトを開催中に、

小学校・中学校に通う医療的ケア児家族に現在の就学状況をアンケートさせていただきました。

お子さんの就学に悩まれているご家族に、ぜひ読んでいただき活用していただけたらと思います。

医療的ケア児が通っている場所

 

最近では、医療的ケアがあっても看護師配置をしてもらい、地域の小学校に通っている医療的ケア児も増えてきました。

支援学校に在籍し、副籍で地域の学校へ通ったり支援学校と訪問教育を活用しているお子さんもいます。

医療的ケアがあるため入園できないお子さんも、療育センターに通い集団生活を身につけたり、母子分離を経験しているご家族もいらっしゃいます。

 

その子によって、必要な医療的ケアはさまざまです。複数の医療的ケアが必要な子どもも多く、ケアのやり方もそれぞれ違います。

就園・就学前に受け入れ先の園や学校との話し合いを複数回おこなったり、マニュアルなどの作成をされているご家庭も多いです。

前例がなかったり、医療的ケア児の手順もさまざまなため悩まれているのご家族は多いのではないでしょうか。

 

『小学生胃ろうっ子!あいちゃんの1日ルーティン』の動画はこちら

 

 

 

希望の就学先

 

就学事例集アンケートの中で『希望の就学先に入学しましたか?』という質問に約60%の家族が「はい!」と答えてくれました。しかし「はい」と答えた方に『入学後の付き添い環境の満足度』を聞くと、

「半数以上の人が満足とは思っていない」との回答でした。地域の小学校にも医療的ケア児の受け入れや看護師の配置は進んでいますが

、医療的ケア児を受け入れる環境が整っていなくても受け入れざるえない状況にある学校が多いように感じました。

 

 

入学後の子どもの変化

 

小学校入学後のお子さんの反応や発育の変化

 

反応の変化

表情が増えてきて意欲も増えているように思います。

なにより学校が好きって言うのが伝わってきます。

・学校が楽しいようで、これまでは寝たまま登園することも多かったのが、

朝ほとんど起きて登校できるようになり、生活リズムが少しずつ整ってきました。

・たくさんの人との関わりによって、いろんな表情を見せてくれるようになった。

 

発育の変化

言葉の理解が深まった

放課後デイも利用し、たくさんの方との関わりが増えたので、

表情や発声、身振り手振りでのやり取りが上手くなった

・本人の発達に合った環境に身を置く事で、色んな事が出来るようになった。

自分の体調を親以外にも伝えられるようになった。

 

挑戦

苦手な事も先生や友達としてみる

・友達との信頼関係の中、チャレンジしてみる気持ちも芽生えていて、

友達とも対等な関わりができていて、とても素敵な学校生活になってます。

・自分の医療ケアを見守られながらチャレンジするようになった。

 

今までお家だけで過ごしていた子どもたちが小学校で親から離れて過ごしたり、お友だちと一緒に遊ぶ経験をすることで

〝新しい刺激〟や〝チャレンジする気持ち〟が芽生え、【表情が良くなった!】

【いろいろな事ができるようになった】という回答が多かったです。

 

小学校入学後の保護者の変化

 

嬉しい変化

自分の時間ができ、気持ちがラクになった。

・登下校の送迎はありますが、日中少し自由な時間が取れるようになりました。

体を休めるようになった。

 

ネガティブな変化

・時間が拘束されるようになった。

・働きたいけれど、住む地域で医療的ケア児を受け入れる放課後デイがほぼ無いに等しい

(あっても問題ありで入れたくない)ため、送迎の関係で早帰りの日も結構あるので、

なかなか仕事に就くのは難しい。

・登下校付き添いのため、時間を気にしなければならなくなった。

・活動や行事など毎回話し合いをしなければならないので少し大変。

 

お子さんの入学後の変化ではポジティブな意見が多かった一方、家族の変化では

【拘束される時間が増えた】【付き添いのために働く事を断念した】というネガティブな意見も多く寄せられました。

医療的ケア児就学事例集配布

 

クラファンでご購入頂いた方には、12月末にまずはPDFの形で事例集をお届けいたします。

今回は東京都3自治体の受け入れ事例をインタビュー・掲載しております。

具体的な就学までのステップが図で示してあったり、学校で使われいる資料のテンプレートが掲載されていたりと皆さんにとって、とても参考になっているかと思います。

 

完成まであと少し!関係者一同誠心誠意取り組んでおりますので、温かく見守って頂けると幸いです。

 

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