医療的ケア児が1年生になると、ママが働けないのはなぜ…?【活動報告会 第2部 内容まとめ】

 

こんにちは、なおこです。第1部に引き続き、アンリーシュ活動報告会の第2部まとめをお届けします!

第1部の記事はこちら

第2部はライブ配信でした。

内容は、「医療的ケア児の就学問題と、ママの就労問題(いわゆる小1の壁)について」ディスカッション。

出演は、金澤と、アンリーシュフレンズななみちゃんとそのママ純子さん。ななみちゃんは、来年1年生になる胃ろうっ子です。

✅特別支援学校に医療的ケア児が入学する場合、どんな課題があるのか?
✅それに対するママの希望は?
✅課題を解決するにはどんな方法があるのか?

などについて話し合いました。視聴者の方もコメント欄でたくさんご意見を下さり、とても盛り上がった1時間半でした!

それでは、コメントも紹介しつつ内容をまとめていきますね。

医療的ケア児が特別支援校に入学するときの課題

出演してくれたななみちゃんとママの純子さん、金澤

医療的ケア児が就学年齢に達した時、そこにはいくつもの課題があります。

特に、出演してくれた純子さんは以下のような課題を感じており、これらをなんとかしたいと考えているのです。

  1. 入学後3ヶ月間の親の付き添い義務
  2. 医療的ケア児は送迎バスに乗れない?
  3. 放課後預かってくれる場所が少ない

…ほとんどが、「親が全て面倒を見る」前提になっているのがわかりますね。

生まれた子どもが医療的ケア児だったら、小学校になっても親がずっと子どもの面倒を見ないといけないのでしょうか?

中でも一番大きな課題は、「入学後3ヶ月間の付き添い」で、お住まいの自治体やお子さんの医療的ケアによってはこの付き添い期間が「6年間」になる場合もあるのです。

課題①入学後3ヶ月間の付き添い

付き添い通学に関しては、もちろん肯定派の方もいます。

付き添いが義務ではなく「選べる」ようになっていればいいのですが、現状は残念ながらそうではなく、そこに課題を感じる方は多いのです。

江田
先輩ママに聞いた話だと、最初は教室の後ろでずっと見ている必要があるそうです。その後、慣れてきたら外出が許されますが、呼ばれても5分以内に駆けつけないといけなくて、みなさん近くのスーパーのベンチで一日過ごすんだそうです…
金澤
スーパーのベンチで!? 
江田
近くにカフェとかもないそうで、みんなそこに座って時間を潰すとか 
金澤
それはさすがに、親の人権が無視されているのでは!? 

課題②医療的ケア児は送迎バスに乗れない?

これは地域よって差があるようですが、東京都では現在、「医療的ケア児は看護師が同乗するスクールバスに乗れる」ことになっています。

ですが、看護師が確保できず同乗できない場合もあるらしく、その際は親が送迎をしなければいけません。

純子さんは車を持っておらず、タクシーでの送り迎えが必要になるそう。

江田
片道1,500円ぐらいかかります。それが出せない家庭の子どもは、学校に通えないんです 

課題③放課後預かってくれる場所が少ない

じゅ 医療的ケア児を預かってくれる放課後等デイサービスは数が少なく、空きが週に1〜3回しかないと言われています

2つ・3つと施設を掛け持ちして預けている方も多いそう。

しかも、その際の送迎も親の負担…

金澤
私は、教育委員会に相談した時、「学校の近くに引っ越して下さい」って言われましたよ!
江田
当たり前のように「引っ越せ」って言われるの、おかしいですよね 

なぜ「3か月の付き添い」が必要なのか?

今回の対談では、この3つの課題のうち、主に「3か月の付き添い問題」に焦点を当てて話し合いました。

そもそも、どうして付き添いが必要なのでしょうか?

コメント
お子さんの医療的ケアは命に関わることなので、医師・学校・看護師・教育委員会など関係各所で書類を確認するのにどうしても時間がかかってしまうのです
 
コメント
特別支援学校に医療的ケア児が入学する時は、基本的に3ヶ月の付き添いが必要とされています

ですが、自治体によってはその期間を短縮できているのです!

付き添い短縮に向けて、課題解決のために必要なこと 

「入学後3ヶ月の付き添いが必要な理由」は、

  • 特別支援学校では、医療的ケア児の入学後3ヶ月間親の付き添いが必要とされている
  • 入学後、医療的ケアの書類を関係各所に回すのに時間がかかる

でした。

では、それぞれの課題を、なんとかして解決できないものでしょうか?

東京都では付き添い短縮に向けて令和4年度からモデル事業がスタート

実は、純子さんの住む東京都では、医療的ケア児家族の入学後3ヶ月の付き添い短縮に向けて動き出しています。

こちらは東京都の令和3年度予算案ですが、新たに「特別支援学校における医療的ケア児の保護者付き添い期間の短縮化」に予算が付けられています!

(出典:令和3年度 東京都予算案の概要   該当部分は49ページ「特別支援教育の推進」)

モデル校となる学校は6校。

都立光明学園、都立城南特別支援学校、都立町田の丘学園、都立墨東特別支援学校、都立永福学園及、都立府中けやきの森学園の6つの肢体不自由特別支援学校です。
(東京都教育委員会HP  「令和3年度「医療的ケア児の保護者付添い期間短縮化モデル事業」のモデル校の指定について」より)

また、「都立学校における医療的ケア実施の指針」なども発表されており、今後東京都では医療的ケア児の就学問題への取り組みが進むかもしれません!

保護者としてできること

では、保護者として付き添い短縮に向けてできることは何でしょうか?

アンリーシュでは、事前にお子さんが就学年齢に達している医療的ケア児のママたちから、具体的なアドバイスを頂きました。それによると、

まずは予算を付けてもらう必要があるので、区を通して東京都の教育委員会にななみちゃんの事をお話しし、知ってもらうのがいいと思います

とのことでしたが…

金澤
教育委員会とか行ったことありますか? 
江田
ないですないです!なんか怖そうだし… 
金澤
私もないです。そもそもどこにあるのかもわからない 

そうなんです。教育委員会って、名前はよく聞きますが、どこにあって、どんな人がいるのかもわからない場合がほとんどですよね!

ここでコメント欄に詳しい方が!

コメント
教育委員会は役所の中にありますよ。怖くないです。メンバーは、教員が勤めていることが多いです 
江田
知らなかった… 

参考: 文部科学省HP 教育委員会制度について

アンリーシュでできること

東京都で付き添い期間の短縮化が図られているように、医療的ケア児の就学問題は、「現状は難しいが、できているケースもある」のです。

アンリーシュでは、これらを踏まえ、2つのことを決定しました!

  1. 付き添いが短縮できた事例を全国から拾い集め、医療的ケア児就学に関する事例集をつくる
  2. 江田純子さんとななみちゃんに1年間密着し、就学に向けてどんな話し合いがあるのかや、付き添い短縮に向けてやったこと、できたこと、できなかったことを今後皆さんにお伝えする

これにより、全国の医療的ケア児のご家族が負担なく生活ができ、またお子さんが適切な教育を受けられるサポートになればいいなと思っています。

活動報告会2部 まとめ

活動報告会2部では、ななみちゃんと江田純子さん、アンリーシュ金澤が出演し、ライブ配信を行いました。

150名を超える方に見ていただき、活発な意見交換がなされた会になったと思います。

アンリーシュ公式YouTubeで全編アーカイブとして残っていますので、お時間がある方はぜひご覧下さいね!

ここまで読んで頂きありがとうございました。

3年目のアンリーシュも、みなさまどうかよろしくお願い致します!