子ども用の座位保持装置・座位保持椅子の紹介!それぞれの特徴や選び方

こんにちは。保育士のみさとです。

肢体不自由のお子さんで座位が取れない場合、座位保持装置や座位保持椅子の購入を検討することがあるかと思います。

今回は、座位保持装置と座位保持椅子の違いや、また代表的な製品の特徴をご紹介していきます。

私が経験してきた中で感じたことなので、一部の意見として参考にしていただければと思います。

はじめに「座位保持装置」と「座位保持椅子」の違いとは

座位保持装置とは

座位保持装置とは、脳性麻痺などの病気や事故によって自力で座位が保てない、椅子に座る姿勢がとれないなどの人のための、安定した座位を保つための装具になります。

座位保持装置は、既成の車椅子にフィッティング(車いすと同時に使用)するのが一般的になっているそうです。

長時間車いすに乗る場合、体形や体勢に合っていない状態のままだと座り心地が悪くなり、すべり座りや斜め座りになってしまいます。すると背中が丸くなる、背中が曲がる、体重をかけるのが偏る、お尻が前に行き転落しそうになるなどの状態が起きやすくなります。

座位保持装置は、できるだけその人に合わせて座位や姿勢を保ち、身体の重心バランスや骨盤、背骨の変形を予防する役割があります。

座位保持椅子とは

座位保持椅子は、動きに対するよりも、安定して座ることに重点をおいています。

生まれつき肢体が不自由な小児に必要とされることが多いため、補装具費支給制度でも座位保持椅子は18歳未満の児童までにしか支給されません。

(参考:補装具とは?)

座位保持椅子は、基本的に置かれている場所から移動しませんが、座位保持装置は車椅子はもちろん、移動しない椅子や車のシートなどにも設置することができます。

座位保持装置・座位保持椅子の種類と選び方

代表的な座位保持装置や座位保持椅子をご紹介します。それぞれの特徴や選び方も合わせてお伝えします。

panda(小児用座位保持装置)

販売はテクノグリーン販売株式会社

ホームページに製品の種類や詳しい操作方法などが載っているのでぜひ見てみてください。

pandaは付属のアクセサリーや下のフレームを自由に変えることができます。販売担当者の人や担当のPTさんとも相談してみてください。

pandaは、体幹が柔らかい子や脳性麻痺などで緊張が入りやすい子、首が座っていない子でも座れると思います。

私の事業所では色々な子が同じ椅子に座るので、その都度、その子に合わせてタオルやクッションなどを使い、少しでも楽に座れるように意識をしています。

背中やお尻が浮いていたりすると座り心地が悪いので、隙間をうまく埋めてあげる形です。

PON ・PA(座位保持椅子)

座位保持椅子「ポンパ」は、とっても可愛らしい椅子です。メーカーは、株式会社アシスト。ポンパ以外にも色々な座位保持装置や座位保持椅子を販売しています。

ポンパは軽量で持ち運びもしやすく、保護者の方の腰の負担にもなりません。お尻がすっぽりとハマるような形で座ることができます。

ある程度体幹がしっかりしているとリラックスして座ることができると思います。

テーブルもつけることが可能なので、おもちゃで遊んだり、ご飯を置きお子さん自身が自分で食べることも可能になると思います。

Sucre・N(座位保持椅子)

ポンパと同じ、株式会社アシストさんで出している新生児用の椅子「シュクレN」。

リラックスすることを目的としています。また、姿勢がしっかりと保持することができるようになり安定した座位を保つことができます。

授乳クッションのようなクッションもオプションで購入可能で、腕の間に入れることで腕の力を抜くこともできます。

 

代表的な製品と特徴を3つほどご紹介しましたが、まだまだ他にも座位保持椅子、座位保持装置の種類はたくさんあります。

お子さんの担当のPTさんや、主治医の先生に相談してみてください。

座位保持装置・座位保持椅子の購入補助「補装具支給制度」

座位保持装置や座位保持椅子の購入には、「補装具費の支給」という制度で補助が出ます。

基本的に購入者は1割負担で、1ヶ月の負担上限額は37,200円です。

そのため、いくつかの補装具を購入する予定がある場合は、同じ月に購入することにより負担額を低く抑えられます。

また、生活保護世帯、住民税非課税世帯は月の負担上限が0円、一定以上の所得がある世帯は全額自己負担となる場合があります。

補装具には耐用年数が定められており、座位保持装置・座位保持椅子は共に3年です。これは1度買ったら3年間は同じ項目の購入の補助が出ないということです。

ですが、小さいお子さんで成長が著しい場合などは3年以内でも補助が出る場合もあります。補装具の支給制度に関しては相談支援専門員さんや、自治体の福祉課などで聞いてみてください。

お子さんに合った座位保持椅子を

お子さんに合った座位保持椅子を作ることで、側湾予防等にもつながります。

また、お子さんが座ることにより、横になっている時の景色のみではなく、起き上がった姿勢の景色を見ることができます。

保護者の方の顔やきょうだいの顔を違う角度から見ることもでき、リラックスをして座ることによって、お子さん自身が楽しめることが増えていくと感じています。

これから座位保持椅子の購入を検討している方に、少しでもより良いお子様にあった椅子が見つかりますように。

 

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