医療的ケア児の心強い味方!おうちでの生活は相談支援専門員に相談しよう

医療的ケア児のわが子が退院する…

嬉しいけれど、おうちで見ることができるのかな?という不安もありますよね。

「いろんなサービスが使える」とは聞いていても、どんなサービスがあるかわかりません。誰に相談したらいいかもわかりません

そう思う方も多いはず。

そんなあなたは、まず、相談支援専門員に相談してみましょう。

この記事を書いた人

【ライター名】 しゅんパパ

【経歴】 相談支援専門員かつ医療的ケア児等コーディネーター。在宅に移行する医療的ケア児を支援するため日々奮闘中。

相談支援専門員とは?

相談支援専門員とは、いったい何をしてくれる人なのでしょうか?

介護保険サービスにおける「ケアマネージャー(介護支援専門員)」をご存知の方も多いでしょう。

ケアマネージャーは、必要な介護サービスの聞き取りや調整、ケアプラン作成、カンファレンスの実施などを行う重要な職種ですが、障害福祉&児童福祉サービスにも、この「ケアマネージャー」に似た職種が存在しているのです。

それが「相談支援専門員」です!

相談支援専門員は、福祉サービスのプロ!

相談支援専門員は、こんなことをやります

では、実際に相談支援専門員にはどんな役割があり、何をしてくれるのでしょうか?

できるだけわかりやすく紹介します。

  1. 家族と面談し、「使いたい福祉サービス」の希望や内容などをまとめる
  2. 「使いたい福祉サービス」を提供する事業所を探し、つなぐ
  3. 事業所見学や自宅での体験などを調整し、同席する
  4. 「使いたい福祉サービス」の見通しが立ったら、プラン(サービス等利用計画 or 障害児支援利用計画)を作成する
  5. プランができると【サービス担当者会議(地域によって呼称は様々です)】を開催。会議で「使いたい福祉サービス」や生活についてなどを確認し合い、医療的ケア児と家族を支えるチームができる!
  6. 「使いたい福祉サービス」の利用が始まった後も、定期的(毎月とか3~6ヶ月ごと)に自宅を訪問し、サービスの利用状況や使い勝手、新たな要望などを聞き取り。必要があれば新たなサービスの利用に向けて動く

以上の①~⑥が、基本的な相談支援専門員の役割とはらたきです。

相談支援専門員の作成した「サービス等利用計画」や「障害児支援利用計画」をもとに、医療的ケア児は主に以下のような福祉サービスを利用することができます。

【居宅介護】 ヘルパーさんによる入浴や排泄の介助等。条件を満たせば医療的ケアも担います。

【訪問入浴】 自宅に簡易浴槽を持込み、看護師&ヘルパーさんのチームで安心安全な入浴を提供してくれます。

【通所支援】 居宅訪問型を含む児童発達支援、放課後等デイサービスなどへの通所支援。

相談支援専門員には、どこで、どうやって相談できるの?

お子さんが退院して在宅に移行するとき、退院前カンファレンス(会議)に保健師さんが参加していることが多いと思います。

退院後はまず保健師さんが自宅を訪問してくれるので、そこで福祉サービスの相談をして下さい。また、訪問看護師さんが来てくれるのであれば、そこで相談するのもいいですね。

使いたい福祉サービスがあれば、市役所や区役所で「ヘルパーさんを利用したい」「児童発達支援を利用したい」と相談し、利用申請書を提出することになります。

この利用申請がなされると、いよいよ相談支援専門員が登場し、自宅での面談からスタートすることになります。

相談支援専門員は、相談支援事業所という所にいます。

相談支援事業所とは

ですが、医療的ケア児と家族にとっては、退院前のもっと早い段階から相談支援専門員と会い、退院後の生活について相談できれば心強いのではないでしょうか。

これについて、国に新たな動きが出てきています。

医療の支援も必要な医療的ケア児に、相談支援専門員ができること

現在、医療のサービスは退院前から準備を進め、退院の当日から訪問看護師が自宅に来てくれる…そういったことも可能です。

訪問診療や訪問リハビリなども幅広く活用されています。

こういった医療保険サービスは、あくまでも医師の指示のもとに提供されるので、相談支援専門員が直接的に利用調整を行うことはありません。

しかし一方で、相談支援専門員は、医療的ケア児家族の主な相談先のひとつです。

医療的ケア児を担当する相談支援専門員には、従来の福祉サービスの知識に加え、

  • 医療・福祉・保育(教育)について全体的に把握する
  • 医療の知識(病気、薬、医療保険サービス等)
  • 医療的ケアに関する知識
  • 病院(主治医・看護師・リハ職・ワーカーなど)との連携
  • 保健師との連携

などの、より高度な専門性が求められています。

そのため国は、主に医療的ケア児を担当する相談支援専門員を対象として「医療的ケア児等コーディネーター養成研修」を行い、都道府県ごとに人材の育成に努めています。

「医療的ケア児等コーディネーター」には、いち早く退院前カンファレンスから参加し、医療・福祉・保育(教育)の各種サービスや福祉手当などの制度利用について家族と話し合い、退院後の生活をトータルにサポートする役割が期待されています。

「医療的ケア児コーデイネーター」を中心に地域での支援を!【横浜市インタビュー後編】

『医療的ケア児等コーディネーター養成研修』を受けてきました!

おうちでの生活に困ったら、とにかく相談して下さい

お子さんに担当の相談支援専門員が付いたということは、福祉サービスの利用調整だけでなく、これから起こるであろう様々な課題に一緒になって向き合い、考え、動いてくれる存在と出会ったということです。

福祉サービスに限らず、日常生活用具や福祉手当のこと、保育園や学校のことなどなど、わからないことはとにかく相談支援専門員に相談してみてください。

課題や問題の解決に向けて、きっと地域を巻き込んで動いていってくれることでしょう。