はじめまして。りょうちゃんママです。
私は、妊娠28週の頃に「子宮内胎児発育遅延」と診断され、出産まで長い入院生活を過ごしました。
思い描いていたマタニティライフとは違い、不安でいっぱいでした。
MRIの結果で小脳低形成症かもしれないと言われ、将来、首がすわらないかも?寝たきりかも?と言われていたのです。
私は『無事に産まれてきてほしい』 との思いが強く、目の前のことを考えるのでいっぱいでした。
目次
難病を持って生まれてきた息子
妊娠36週と3日の時に急遽帝王切開をすることになり、りょうちゃんは産まれてきました。
産まれてからは脳波異常が見つかったりょうちゃん。『大田原症候群』という診断が付きました。
聞いたことのない難治性てんかんの病気・・・
今現在も難治性てんかんとの闘いは続いています。なかなか薬でのコントロールも難しい病気です。
りょうちゃんは小眼球や両側先天性難聴もあり、見たり聞いたりすることが難しくもあります。
他にもたくさんの障害をかかえていますが、そんなりょうちゃんとの生活を私は楽しんでいます。
たくさんお出かけして、自然に触れ、たくさんの人と出逢い、りょうちゃんにとって心地よい刺激を与えたいと思うのです。
きっと、りょうちゃんに感じるものがあると思っています。
現在、りょうちゃんは2歳10ヶ月のプニプニした男の子❤️
どんな困難も乗り越え、強くたくましい自慢の息子です。
毎日の医療的ケアは、元気に過ごすために必要なもの
りょうちゃんは、気管切開をしていて、人工呼吸器をつけて生活をしています。
自発呼吸があるときには呼吸器を短時間外し、人工鼻で酸素投与しながら過ごせることもあります。
在宅で人工呼吸をつけて過ごす子は「カフアシスト」という機械を使って排痰ケアをすることがあり、りょうちゃんの場合は1日に2~3回行っています。
また、痰が季節や湿度などにより固くなるので、1日に3~4回生食(生理食塩水)吸入を行っています。
我が家では生食吸入で分泌物を柔らかくした後にカフアシストを用いて排痰ケアをし、気管から上がってくる痰を吸引しています。
日頃からお口や鼻からの分泌物が多く、その都度吸引は必要です。
りょうちゃんはもうすぐ3歳になりますが、まだ首が座っておらず、自分で寝返りをうったり、手足を自由に動かしたりできません。
なので、座位保持椅子に座らせてリハビリをしたり、体の向きをこまめに変えたりしています。
食事は、お口から食べ物を飲んだり食べたりできないので、経管栄養といって鼻の穴から胃までチューブを通してミルクをあげたり、また、今は胃ろうを造ったので胃ろうを使えるようになりました。
こんな感じで、いろんな医療的ケアが必要なりょうちゃんです。
私にとって、このような医療的ケアは特別な事ではなく、りょうちゃんの子育ての一部だと感じています。
一つ一つのケアが、元気に家で過ごすためには欠かせません。
荷物が多く、車での移動も大変だった
病院から初めて自宅に連れて帰る時に私たち夫婦が一番悩み、大変だったこと、それは「人工呼吸器を付けたりょうちゃんをどうやって車で連れて帰るのか?」でした。
夫はハリアーを、私は軽自動車を使っていたので、りょうちゃんはハリアーに乗せることに。
助手席のヘッドレストに人工呼吸器を下げ、フラットになるタイプのチャイルドシートを購入し、後部座席にりょうちゃんを乗せました。
吸引や発作が起きたときに処置が必要なので、横には必ず私か夫が乗るようにしました。
ですが、病院までは片道一時間以上かかる長距離。
車内は狭く、何をするにしてもやりづらく疲労が溜まりました。
外来受診は一日がかりで、終わるとクタクタでした。
そのころはバギーがまだできていなくて、ベビーカーを使っていたせいもあります。
りょうちゃんには人工呼吸器が必要なので、呼吸器もかかえて、りょうちゃんもかかえて、ベビーカーからチャイルドシートへ移乗させるのにとても苦労しました。
病院についたら車からおろして、また乗せて、自宅についたらまたおろして…
たくさんの医療機器(呼吸器、加湿器、モニター、吸引器、酸素ボンベ、アンビューバッグなど)も一緒に移動させなければならなかったので、時間も要していました😞💦
障害児用バギーと同時に福祉車両を検討し始めた
医療機器が多くベビーカーでの移動が大変だったので、障害児用のバギーを買うことにしました。
ですが、その頃乗っていたハリアーには、バギーを乗せるだけのスペースがありません。なので車も福祉車両に買い換えることを考えました。
- バギーごと福祉車両に乗せることができれば、医療機器がバギーにある程度乗せられるので、移乗がスムーズになる
- 車内での吸引や注入、発作時の対応がしやすくなる
- バギーに座ったまま車移動できるので、りょうちゃんにも負担が少ない
- バギーをしっかり固定できるので安全性がある
- 成長とともに体が大きくなり、持ち上げたりするのが負担になるため、スロープつきの福祉車両がほしい
このように、負担になっていること、困ったことがあり、それが福祉車両を購入しようというきっかけになりました。
実際に福祉車両を使っている方に見せていただけることに
福祉車両を購入したい!と思った私たち夫婦。
まずはどうやって選んだら良いのか?情報を得なくちゃなりません。ネットで調べたりするけど、さっぱりわからないのです💦
これは実際に福祉車両を見て、触って、使用されているかたの意見を聞いてみることが一番分かりやすいと思いました。
そこで、りょうちゃんの訪問リハビリを担当されている先生に、福祉車両の購入を考えていることを相談しました。
他にもバギーが必要な子供さんのところへ訪問リハビリにいかれていたので、何か情報を得られたらいいなと思って相談してみたのです。
すると、後日リハビリの先生を通して、福祉車両を使われている方を紹介してもらうことができました。
実際に使われている福祉車両と、バギーごと車両に乗り降りをする動作を見せてもらいました。
その方は手動式のスロープを使われており、電動式もあるが、時間がかかるために素早く手で下ろしたほうが使い勝手がよいなどのアドバイスをいただきました。
見せていただいたときに、車高が下がり、スロープの角度が緩やかになっていたので魅力的でした。
福祉車両を見せてもらいながら、りょうちゃんを乗せた時のことを想像していました。
セカンドシートの左側にりょうちゃん、その右側に私が乗って、ゆったりと吸引などのケアができる。乗せ降りが楽になる。
実際見せて頂いた福祉車両がヴォクシーだったので、この時点で車両はヴォクシーにしようかな、と思っていました。
展示場に見に行き、いくつかの福祉車両を比較することも考えましたが、その頃はまだりょうちゃんの発作がひどくて一緒にお出かけするのも負担がかかり、遠くまで行くことができませんでした。
自宅から近い距離にネッツトヨタがあり、そこでは福祉車両の点検なども定期的にできるので、何かあった際にも購入店が近くにあれば助かるなと思いました。
身近で福祉車両を実際に見て、触れてアドバイスをいただけたことが、私たちがメーカーに行く第一歩となりました。
メーカーに話し合いに!オプション表などを見せてもらう
私たちの場合、福祉車両を使用されている方から事前に見せてもらっていたので、福祉車両見学のアポイントは取らずに直接ネッツトヨタに行きました。
メーカーとの話し合いは、主に夫がメインでした。
できれば毎回、夫と二人で行きたかったのですが、りょうちゃんの発作がこの時期はひどく、家で見る必要がありました。
なのでなかなか二人揃って話し合いに行くのが難しい状況だったのです。
都合のつくときには、訪問看護のレスパイトを利用してりょうちゃんを自宅で見てもらい、その時間に夫と話合いに行くこともありました。
パンフレットをみせてもらいながら、
- どのようなタイプの車にするのか?
- スロープタイプの中でも、さらにタイプがあるので、どれにするのか?(手動式スロープまたは、電動式スロープ)
- いくつかのグレードがありどれにするのか?
などを考えました。
グレードによってつけられるメーカーオプションも違うため、そちらも説明を聞きました。
また、少しでも値段を安くできるところはないか細かく確認しました。
メーカーオプションをつけるとなると値段も上がるので、必要な機能と予算の範囲で考える必要がありました。
また、都道府県税事務所、福祉事務所に何度か相談や確認の電話をしました。
福祉車両を購入する際の補助はありませんでしたが、身体障害者もしくは家族の方が購入される場合には、免税措置が適用される場合があるとのことでした。
私たちは新車の購入だったので自動車取得税・自動車重量税の減税があり、りょうちゃんは身体障害者手帳1級なので自動車税も減税でした。
減税や補助に関しては自治体によって違いますので、お住まいの自治体に確認して下さい。
我が家で決めた福祉車両オプション
やはり、高額な買い物になるので話し合いは大事です。
りょうちゃんはバギーに乗車したまま車内へ乗るため、車椅子仕様車(スロープタイプ)にしました。
スロープには、電動スロープ(折りたたみ式)と手動スロープ(引き出し式)とがあり、我が家は手動です。
メーカーオプションとして私たちが付けたのは、電動ウインチといって、リモコンスイッチの操作により、車いすを電動で車内に引き上げる機能です。(オプション料金は8万5千円でした)
これは、りょうちゃんが成長していくと、将来的にバギーごと車内に引き上げるのが大変になるのではないかと考えて付けました。
また、安全機能として、
- 自動ブレーキ
- 車線逸脱アラート
- 自動ハイビーム
以上の3つもメーカーオプションで5万円でしたが、これも安全のために付けました。
その他の付属品は、必要なものを夫と話し合いながら決めていきました。
話し合いには1ヶ月ほどかかりました。
注文してから納車はまでは2ヶ月ぐらいかかったので、最初にメーカーに行ってから納車まで、トータルで3ヶ月ぐらいだったと思います。
お出かけが楽になり、買ってよかった!でもミスも発覚…
福祉車両を購入して、お出かけすることが以前と比べて楽になりました。
車内への乗せ降ろしが私一人でもできるので、通所デイには、私一人で連れていくこともできるようになりました。
その際には、モニターを助手席にのせて、りょうちゃんの状態を見ながら運転しています。
また、りょうちゃんをセカンドシート(2列目)に乗せて、サードシート(3列目)を出すこともできます。
すると3列目にも2人乗ることが可能なので、りょうちゃんの祖父母とも一緒にお出かけすることができるようになりました。
今後、家族が増えても皆で乗れてお出かけができるので、購入してよかったと思っています。
購入したあとに大きなミスをしていたことに気がつきました。
なんと、4WDを購入してしまっていました。2WDと比較すると18万円ほど高かったのです…
メーカーとの打ち合わせのほとんどを夫に任せていたのもあり、商談メモにも目を通していたつもりでしたが、駆動が4WDであることに全く気が付きませんでした。
私は車について詳しくなく、4WDと2WDが何を示していて、どんな意味なのか知りませんでした。
だから疑問にも思えなかったんだろうと今となっては推測しかできません。
福祉車両にも4WDがあるとは・・
夫も4WDにした覚えはないようですが、商談メモには記載されており、このまま契約しちゃっていたので、どこでこんなことになってしまったのか不明です。
メーカーさんが気がついて『あれっ?』と再確認してもらえたら間違って話が進まずによかったのかもしれませんが、私たちの勉強不足でした。二人の目で一つ一つ確認しておけばよかったなと反省です。
これ以外は、通常使用する上で、とても満足しています。
最終的には、通常のヴォクシーの値段からプラス80万円ぐらいで購入した計算になりました。
実際の料金や、通常から幾らぐらいプラスになるのかは、付けるオプションなどによっても違うので、こちらは参考程度に思って頂けると嬉しいです。
これから福祉車両の購入を検討する方へ
福祉車両は高額なものなので、ものすごく悩みますよね。
おうちで子供のお世話をしなければならず、なかなか働きに行くことも難しい。
収入はなく、お金はかかるばかり・・・
お金の面で、福祉車両に出る補助があればなぁ~と思います。
ですが、福祉車両は高額なだけに優れています。
家族の負担は軽減されますし、医療機器があってもお出かけを楽しむことができます。
移動手段がないと、なかなか外に出ようとは思わないものですが、福祉車両があるとお出かけしたくなるのです。
購入する際には、実際によく見て聞いて、試乗してみて、一つ一つ決めていかれることをオススメします。
山道や雪の積もりやすい地域以外にお住まいであれば、2WDをオススメします。4WDより燃費も良いのです。
私たちみたいに購入されてから4WDだったことを知り、後悔しちゃうことのないように気をつけてご購入されてくださいね。
経済的な面や家族構成、お子さんの状態により、必要性もいろいろです。
まずは、情報を自分たちなりに集めながら、生活に必要なものを選択していけたらいいのかなと思っています。
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