【医療的ケア児の学校生活ってどんな感じ?】水分補給は?おむつ交換は?リアルな声をお届け!

今、学齢期を迎える医療的ケア児が増えてきています。医療的ケアがあるお子さんの就学について、悩んでいるママ・パパも多いのではないでしょうか。

  • 特別支援校がいいのか?それとも地域の学校の通常級がいいのか?支援級がいいのか?
  • 付き添いは必要なのか?
  • 災害時はどうなるのか?

など、考えることはとても多いですよね。

同じようにお子さんの就学について悩むある医療的ケア児のママが、先輩ママたちにアンケートを取りました。その名も、「がんばりっ子の学校生活についてのアンケート」

探してもなかなか出てこない「がんばりっ子(医療的ケア児)の学校生活」についての情報を、親目線でまとめたものです。

医療的ケア児の就学に関して 「心配・不安・知らないからできない」を少しでもなくせれば

との思いでアンケートを実施し、結果を提供してくれました。

内容は「就学相談の時に教育委員会から聞かれた質問」がメインになっていて、初めて医療的ケア児を受け入れる学校側も知りたい情報が多く集まっています。

お子さんの就学に悩んでいる方もそうでない方も、ぜひ一度目を通してみて下さい。

(なお、こちらのアンケートは抜粋になります。全てのアンケート結果はこちらのPDFからご覧いただけます)

アンケート概要

対象者:学齢期の医療的ケア児の保護者

実施期間:2021年7月12日〜7月18日まで1週間

回答数:27件

通っている学校の種類について

近年、普通学校に通う医療的ケア児が増えている事もあり、通常級に通うお子さんが(27人中)10人いました。

その他の回答はこちらです。

<個別回答内容>

  • 支援級籍ですが、全て通常級で授業を受けてます。
  • 籍は支援級におかせていただき、行ってみたい科目だけ通常級に行ってました。
  • 支援級籍ですが、ほとんど交流級にいます。
  • 特別支援学校で、年3回交流しています。

【交流級とは?】

交流学級とは、特別支援学級(特別支援学校)と共に学習する通常級のことです。障がいのある子とない子が一緒に活動します。

籍だけ支援級に置き、普段は交流級(通常級)で学習するという医療的ケア児が増えています。

参考:https://www.teensmoon.com/chart/【図表でわかる!】発達障害-x-通常級・通級・特/

登校頻度について

毎日登校している医療的ケア児は22人で、全体の81%でした。「週4日」を含めるとその数は25人、92%に達しています。

ほとんどの子が毎日学校に行けているようですね。

<個別回答内容>

  • 通院日以外は毎日なので、月2日休む位です。

 

通学について

通学は誰と行っているか

通学は、「親のみが付き添い」のパターンが一番多く、22人に上りました。逆に、付き添いなしのお子さんは1人だけという結果に。

 

通学の手段は何を利用しているか

通学の手段は、19人が「車」と答えました。

<個別回答内容>

  • バスポイントまでは家族が付き添い、その後添乗員付きのスクールバスで通学しています。
  • 行きは親が付き添い、帰りは介護タクシー。
  • 親だけの時は自家用車を使用、ヘルパーだけの時はリフトカー。

 

親以外との通学の場合、どんな制度を利用しているか

こちらに関しては、「制度がない、利用なし等」が20人でした。

利用している方の内訳は、

  • 帰りは放課後等デイサービスを利用する(2人)
  • 移動支援ヘルパーさん(2人)※名古屋市の移動支援制度を通学に活用した。移動支援の通学利用ができない地域だったが、親が腰痛で動けない期間だけ特例で移動支援を使わせてもらった
  • 帰りは介護タクシーを利用する(1人)
  • 居宅介護(身体あり)ヘルパーさんに通学に付き添ってもらう(1人) ※必ず保護者が付き添い医療的ケアをする前提で居宅介護を利用している

ヘルパーを利用するにしても、条件付きでの利用となっていることがわかり、通学時の付き添いはほとんどが親に頼っている実態がわかります。

 

支援者について

学校での主な支援者は誰か

学校の支援者は「看護師」が一番多く、16件でした。

自治体が看護師を直接雇用する以外にも、訪問看護や派遣会社と契約して看護師を配置するケースがありました。

さらに、医療的ケアのためだけではなく、学校介助員や教員を加配して学校生活の支援を手厚くしているケースもありました。

<個別回答内容>

  • 毎日2時間程、看護師さんが私と交代してくれました。病弱児童が娘1人でしたので常に1人担任が対応してくれています。
  • 看護師は数名いて、常にいるのは1人です。看護師の急な休みなどの交代は看護師さん同士で調整して下さっていました。
  • 看護師は毎日巡回です。それ以外の授業のサポートは、介助員の先生1人で行っていただいています。
  • 地域の看護師さんは3人いらっしゃってシフト制です。
  • 看護師1名と専属の支援員1名。
  • 介助員さん(教員免許がない人もいます)
  • 母親(常時付き添い)。

 

学校での支援者は、どんな制度を使って入ってもらっているか

こちらは全て個別回答となっています。

  • 保育所等訪問を使って、訪問リハのセラピスト(PT)。
  • 町が2事業所に委託しています。8人程でぐるぐる回しています。 メインは4名ほどです。その内1つは家にも看護が入っています。
  • 介助アシスタント。
  • 県が看護師を雇っていて、学校には看護師が11名いらっしゃいます。
  • 東京都立川市ですが、以前から介助員制度があり、移動支援ということで介助員さんが入って下さっていました。 看護師さんは、まだ制度もなかったため、市で雇用して頂きました。
  • 東京都港区では、2019年から「医療的ケア児」の制度が導入されました た。そこで、NPPVやカフアシストを使用している娘もこの制度を利用し、保護者の付き添いなく通学できるようになっています。 ただ、介助員の先生が慣れるまでは親も学校へ付き添い、サポートの仕方を教えるなどの協力もしています。
  • 市の支援員として入ってもらっている。
  • 市教委から毎年、看護師配属申請の用紙を受け取り、主治医に意見書を書いてもらっています。
  • 看護師は市教委が看護派遣会社と契約していてそこから派遣されています。アシスタント(学校介助員)は名古屋市の介助アシスタント制度を利用しています。
  • 教員(支援級の担任)と学習支援員が生活面も支援してくれているので、制度は何も利用していません。

 

学校の環境について

子どもの学校滞在時間はどれくらいか

こちらは、「最後の授業が終わるまで」が16人で最多でした。多くの子が1日通して授業を受けていますが、体調に応じて時間を短くしている子もいるようです。

<個別回答内容>

  • 週3日は5時間授業後に帰宅。残りは午前授業を終えたら下校します。
  • 15時半から訪問看護とヘルパーさんで入浴なので、それに間に合うように少し早めの15時にお迎えです。
  • 週4日登校のうち、3日は給食前に下校。1日だけ最後まで。
  • その日の体調に応じて。
  • 5時間目まで出る日が2日、給食を食べて帰る日が1日、給食前に帰る日が2日です。
  • 最初はどのくらい通えるか未知数でしたが、毎日みんなと同じ時間行ってます。体育は個別で看護師さんのリハビリ、体育がない日も1日1時間は授業を抜けてリハビリの時間を取っています。

 

教室ではどの位置に席があるか

ここでは、お子さんの席が教室のどの位置にあるかを聞きました。個別回答内容を見ると、その子の状態に合わせた席になっているのがわかります。

<個別回答内容>

  • クラス28人ですが1番後ろの真ん中、2席分のスペースを使ってます。 席替えも娘は移動せず、周りのお友達が変わる感じです。 呼吸器のバッテリーは9時間持つので、学校ではコンセントを使っていません。
  • 後ろの方の廊下側(私が吸引に入りやすいように)。
  • 決まってはいませんでしたが、だいたい四隅。
  • 本人の希望で出入りしやすいように、また授業中でも車椅子をリクライニングなどできるようにと後方出口に近い場所にしています。
  • 前の入り口に近い場所。
  • 学校側が、前だとチョークの粉が大丈夫か心配との事で、 黒板が見える後方真ん中よりやや右寄りにいます
  • 教室の左側(本人が右のほうが、向きやすいから)。
  • 出口から近く。コンセント確保の為。
  • 1人なので中央独占状態です。

 

横になって休憩できる場所はあるか

横になって休憩できる場所は、ベッドや畳のエリアなど学校によって様々のようです。

<個別回答内容>

  • 休憩時間は、学校が用意してくれたベットと吸引機を置いている部屋にいます。本人が疲れた時は、たまに授業をその部屋で自習したりしてます。暑がりで、ソヨ(冷風マット)とアイスノンを使い授業を受けています。個室に冷凍庫がありアイスノンの予備をいれて交換しています。 教室では換気しながらのクーラーでなんとかいけてます。
  • ベッドやケア用品を置いた個室を用意して頂けた(身障者用プール更衣室を活用)。
  • 簡易ベッドを支援級となりの私の待機室に置かせてもらっていました。
  • 支援級に畳ベッドがあります。畳ベッドが届くまでは体育マットでした。
  • バギーをフラットにしてそこで休んでます。
  • 教室にベッドがあり、疲れた時はベッドに横になる。
  • 教室のベッドで大半を過ごしています。
  • 空いている部屋を休憩用に用意してくださいました。 そこに用意していただいた簡易型ベッドを広げて横になって休憩しています。
  • 支援級の教室で、半分はカーペットを敷いて、バギーから降りる事が出来ます。
  • 別室です。看護師に横にしてもらいます。
  • 支援級の部屋で車椅子のリクライニングを倒す程度。
  • ベッドを入れた別室が用意されている。着替えやトイレ等で使います。
  • 支援級に畳のコーナーがあり、横になれる。
  • ストレッチャーからは降りないですが、「ケアルーム」を作って頂いてます。 (20畳くらい)

 

水分・食事は教室でとれているか

<個別回答内容>

  • 水分は常に持ち歩き、必要時に飲みます。食事は交流です。
  • 看護師が待機している部屋
  • 小規模校のため、食事はみんなでランチルーム、水分は支援級の部屋で
  • 水分はみんなと同じように休み時間に注入。我が子は鼻のチューブでミキサー食は夜だけで、昼はエネーボを注入。みんなと一緒に給食のタイミングでいただきますを教室でしてます。

 

おむつ交換について

こちらは全て個別回答となっています。

  • 2時間目と5時間目は、時間割に関係なく、排泄や着替えなど、 生活面の介助と横になる時間にしています。
  • 午前、午後、1回ずつ、支援級の教室で(1人学級)
  • 中休み、昼休み、個室にて行っている。
  • 尿瓶を使っていて、オムツ交換はしていない。
  • 排尿感覚はあるので、おむつ交換と言うよりはトイレに行きます。
  • 保護者の待機部屋にカーテン鍵を付けています。
  • 支援級です。
  • 休憩時間に、カーテンをしてかえます。
  • 基本は休み時間に、ケアルームです。
  • 休み時間に、教室です。
  • ベッドつきのトイレです。
  • 休み時間に、多目的トイレです。
  • おむつはしていませんが、トイレに着替え台としてのストレッチャーを用意しており、そこで衣服の着脱をしています。
  • 休み時間に、支援学級です。
  • 2時間目終わり、給食前にその時いる場所に1番近い多目的トイレ。
  • 給食後に、別室(疲れたら横になっている部屋)
  • 1日2~3回、休憩時間、別室です。
  • トイレ横に設置してもらったベッドです。
  • 支援級です。カーテン等用意して頂けました。
  • 休み時間、校内の多目的トイレ(2カ所)です。
  • ケアルームや多目的トイレを活用しています。多目的トイレが無い階では、ついたてで仕切りオムツ交換できるように配慮してあります。
  • トイレに置いたベッドの上です。
  • 昼休み、個室のベッドでしてます。
  • オムツ替えは身障者のトイレで、ベッドがないので敷物持参です。

 

非常時の避難方法について

こちらは全て個別回答となっています。

  • 本人や機器を載せたまま、3人がかりで運びます。 毎日その方法で階段を移動していますが、危険だなと感じています。
  • 担架を用意してもらい、練習しました。
  • 一応、娘用の担架はありました。
  • 小学校3年生で昇降機を購入してもらえました。
  • まだ決まってませんが、救急搬送時はエレベーターを使う予定です。
  • スロープを使用します。
  • 6人位で車いすごと持ち上げて階段を降りる練習を1度やりました。
  • 介助員に抱っこ紐を使って本人を抱きかかえて頂き、もう一人の職員に協力してもらい、避難路の前方を歩き誘導してもらい対応しました。
  • 非常時は、階段を車椅子ごと大人4人で降ろす予定です。
  • 抱っこで移動する。介助用の抱っこひもを使う。
  • 担架(ベルカ)を自分で購入して、学校に持ち込んでます。
  • 車椅子ごと移動。担架での避難訓練の練習をしました。
  • 2階で過ごすことはなく、1階で過ごしています。
  • 力のある男性教員4名で呼吸器、酸素ボンベ、本人の乗ったバギーを担ぐそうです。
  • 通学して4年経ちますが、訓練はされていないです。
  • 非常時の対応は構想だけなので不安を感じます。
  • 現在一階の教室ですが、昨年にエレベーターが完成しました。

 

アンケート結果から見えるもの

こちらのアンケートは、「教育委員会側から質問された事項」をもとに作られています。

初めて医療的ケア児を受け入れるという自治体や学校も多く、「知らないことから来る不安」により、受け入れが制限されてしまうケースもあります。

そんな時、「医療的ケア児って学校でこんなふうに過ごしているんだな」という例があれば、保護者側も学校側も安心ですよね。

このアンケートは、こちらからダウンロードもできます。ぜひ、医療的ケア児の就学の際の資料として参考にして下さいね。