経管栄養チューブの長さによって変わるメリットとデメリットとは

こんにちは!かやや(@kymm612)と申します。

複数の先天性疾患をもって生まれた息子を育てる一児の母です。

息子は現在、経鼻経管栄養やストーマ(人工肛門)管理などの医療的ケアを必要としています。

 

経管栄養を利用している皆さんはチューブの長さについて考えたことはありますか?

経管栄養

経管栄養 とは

2019年1月31日

私はとあるきっかけがあるまで全く考えたことがありませんでした!

病院で使われていたものをそのまま受け入れて使用していたので、それが当たり前だと思っていたのです。

しかし、そのきっかけから、それまで使っていたチューブの長さを変えることにしました。

その中で個人的に感じた長さによるメリットとデメリットを紹介します!

 

「もしかしたらこっちの方がいいかも?」

「変えようか悩んでいたけど、やっぱり今のままでよさそうだな。」

この記事がそんな風に考えていただけるきっかけになったら幸いです。

本記事の内容は実体験に基づくものであり個人差があります。医療に関する専門家の監修は受けておりませんのであらかじめご了承ください。

経管栄養のチューブの長さについて考えるきっかけになったこと

すごく単純なことだったのですが、看護師さんが勘違いしたのか?入院中に今までとは異なる長さのチューブを息子が使用していたのがきっかけです。(ちなみに太さは変わっていませんでした。)

面会に訪れた時一目見て長い!とびっくりしました。

それまではジェイフィードの40cmのチューブを使用していたのですが、そのまま70cmのものを試してみることにしました。

短い、長いというのは、「体の外に出ているチューブの長さ」のことを指しています。

短い=体の外に出ている長さは約13㎝(全長は40㎝)長い=体の外に出ている長さは約43㎝(全長は70㎝)のチューブを使用した経験を元に書いていますので、それぞれを比較して長い、短いと記述しています。

使うチューブの長さ、お子さんの身長によっても体の外に出る長さは異なりますので、上記を前提において読んでみてくださいね。

チューブの長さによるメリットとデメリット

短いチューブの「メリット」

邪魔にならない

経管栄養を使用するお子さんにとっても、ケアをする家族にとっても、長さがあるものと比べて邪魔になりません。

着替えをするとき、お風呂に入る時などはチューブが短いので、チューブの存在をあまり気にせずにお世話をすることができますよ

先端以外にテープを貼ってしまえば抜きにくい

先端以外をテープで肌に留めることができれば、つまむことができないお子さんにとっては抜きにくいです。どこかに引っかかって抜けてしまうということも無くなります。

短いチューブの「デメリット」

横向きやうつ伏せで寝ているときに先端が隠れてしまうと扱いづらいことも

経管栄養を使用していると、お子さんが寝ている間に栄養を注入するということもあると思います。チューブの先が下敷きになってしまっていることはありませんか?すっと取り出せれば良いですが、取り出すときに頬を引っ張ってしまったり先端が引っかかってしまったりすると、子どもが起きてしまうなんてことも。

シリンジでの注入がしづらいことも

私は外出中ボトルを使用せず、シリンジを使って注入しています。家ではボトルを使用していますが、荷物がかさばることと、注入し終わったボトルをそのままにしておきたくない(すぐに洗ってミルトンに漬けたい)という理由から、外出中は使っていません。

シリンジから注入するとき、チューブが短いと身を屈める必要があったり、子どもが触りたがったりすることがあります。不意に顔の向きを変えた時に引っ張られてしまうこともあります。短くても長さが欲しい時は延長チューブを使うという手もありますが、手間が増えます。

長いチューブの「メリット」

子どもがいじっても抜けにくい工夫をすることができる

長さがある場合、マフラーのように首の後ろに回してから前に垂らしたり、チューブの先端を手の届かない背中へ垂らしたりすることで抜きにくくすることができます。首の後ろを通して先端を前に持ってくると、子どもが引っ張ってもテープまで力がかかりにくいので、おすすめです。スタイを使っている場合は少々ごわつきますが、スタイに一回巻き付けてもよいかもしれません。

ただし、ただ前に垂らしただけだと抜けにくくなるどころか引っかかって抜けやすくなってしまうので注意です。

身長73㎝の息子が70㎝のチューブを使うとこんな感じ。

寝ているときの注入やシリンジでの注入がしやすい

寝ているときの注入も、先端を外側に出しておくことで扱いやすくなります。(寝返りをよくするお子さんだと体の下に隠れてしまってメリットを感じられないことも

シリンジで注入する場合でも長さがあると、例えばベビーカーを押して移動しながらでも注入ができます。

長ければ長いほど注入のための作業の感触が伝わりにくい

特に気にしないお子さんなら関係はありませんが、なるべく気づかれずに注入をしたいという方は長めの方をおすすめします。

長いチューブの「デメリット」

お世話をする側の手間が増えることも

長いと注入の際の扱いは楽なことが多いのですが、上から被せるタイプの服を着せるときチューブを服の外に出したり、前に垂れてきたチューブを後ろに垂らし直したりするなど、細々とした手間が増えることもあります。

特にお風呂の時は、びろーんと垂れるチューブを引っかけてしまわないか、はらはらしてしまいます。

チューブを抜きたがる子にとっては好都合なことも

長いとそれだけ触ることのできる部分が多くなるので、とにかく抜きたがるという子にとっては抜きやすくなることも。

あまりに長さが出ると首に巻き付いてしまう恐れがある

あまりに長過ぎるチューブを使用した場合、首に巻き付いてしまって何らかの事故につながる恐れがあるかもしれません。ただ、今私の息子は鼻からチューブが約43㎝出ていますが、首に巻き付いて締まってしまうなどのトラブルは起きていません。しかし、それでも注意は必要だと思います。

安全に使用できるように医師と相談の上、適切な長さで使用してくださいね。

経管栄養を扱う看護師の声

この記事を書くにあたり、アンリーシュメンバーにも聞き取りを行いました。

その中で寄せられた、看護師のメンバーの声も併せて紹介します。

玻璃さん
病院ではジェイフィードのチューブを使っています。長さや太さはその子に応じてが多く、自分で引っ張ってしまう子などはあえてギリギリの長さにしていたりしました。調整していた印象があります。 by玻璃さん(@makone03
ナナさん
うちの病院ではアトムの栄養チューブを在宅へ持ち帰っております。

入院中は40cmの短いものを使用し、退院後は70cmのものを使用します。

入院中は、長すぎると自己抜去の可能性があるので、管理のしやすさから40cmを使用します。

ご家族の方のチューブ挿入や管理の練習がはじまったら70cmのものに変更しています。在宅だと入院中の生活と比べてお子さんの行動の範囲も広がるので、チューブが長い方が活動範囲も広がります。なので、在宅での使用のしやすさから長めの70cmで退院してもらっていたと思います。 

このように、病院での対応や方針も異なることもあるようです。

では、チューブについて希望がある場合はどうしたらよいのでしょうか。

チューブの長さを替えたいと思ったら?

私の場合、上に書いたようにたまたま70㎝のものを使用したときに、

・今までのものより息子がチューブを抜きにくくなったと感じた

・息子の顔周りで作業しなくて済むので、扱うのが楽になった(息子はシリンジを触りたがるため)

と感じたので、そのまま70㎝のものに替えたいと医師に相談をして替えてもらいました。

メンバーへ聞き取りをした際、「長さを変えるタイミングと、長さは医師の指示です」という話も挙がっていたので、やはりチューブの長さについて希望があれば、医師に相談してみることをおすすめします。

 

ちなみに・・・

「あと10㎝だけ長くしたい・・・」

という希望もあるかもしれませんが、少しだけ長くすることは難しい場合もあります。

病院の採用するメーカーによって扱っている太さ(Fr)や長さは異なる上、小刻みには作られていないこともあります。

例えば…ジェイフィードの7Fr(直径約2.3mm)には、長さ40cmと70cmのチューブがあり、その間の長さはありません。アトムの7Frのチューブは70㎝のみです。

チューブの太さを変えれば少しだけ長くすることも可能かもしれませんが、長さだけでなく太さもお子さんに合ったものを選択する必要があります。医師に意見を仰ぎ、その指示に従ってください。

例えば…アトムの7Fr(直径約2.3mm)のチューブは70㎝のものしかありませんが、8Fr(直径約2.7mm)の少し太いものにすれば80㎝のものがあります。
チューブのメーカーに関してこんなこともありました
息子が生まれてからはアトムのものを使用していましたが、転院先がジェイフィードを採用していました。(チューブはジェイフィードかアトムを採用しているところが多いようです)アトムに比べてジェイフィードはコシが強く、息子の鼻には入れづらいと感じることがありました。そのためアトムのを使わせて欲しいと希望を伝えたのですが、息子の通う病院では採用しているメーカー以外のものを使うのは難しいとのことでした。

終わりに

短いものと長いもの、それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらかがいいと一概に言い切ることはできません。体格はもちろんのこと、全くチューブをいじらない子、チューブを抜こうとしてしまう子など、それぞれのお子さんの特性に応じて選択する必要があると言えます。

お子さんに合ったチューブを選択することで、使用する方も扱う方も、よりストレスなく生活することができるといいですね!

挿絵で描かれているチューブを留めるためのテープは簡略化して描いています。チューブを留めるテープの貼り方については以下の記事も参考にしてみてください。