「過去の自分へのプレゼント」インスタライブで語ったセミナーに対する想い

『働きたいけど何から始める?
自分の強み・ピッタリの仕事 発見セミナー』
アンリーシュが、働きたくても働けない医療的ケア児や障がい児家族を対象に
セミナーを開催します。

このセミナーを開催するに至るまでに
どんな想いがあったのか……
なぜ、家族の就労についてこだわるのか……

そこには代表金澤が6年間の医療的ケア児の子育てを
通して感じてきた切なる想いがありました。
今回は、インスタライブで語ったお仕事に対しての
代表の想いを書き起こしてみました。

 

イベント開催への想い

医療的ケアが必要な娘、なおに必死に向き合ってきた6年間。
愛おしい想いの影に『自分という存在意義』が失われる恐怖がありました。
私は、「お仕事をしたい」「社会に出ること」を求めていて
それが出来ない環境に、人生を終わらせたいぐらいの想いがありました。

そんな時に「あったら良かったのにな」というモノを作りたくて
「自分の強み・ぴったりのお仕事 発見セミナー」という形で
取り組むことにしました。

 

付き添い入院中の想い

娘が医療的ケアが必要と分かり、3年間付き添い入院をしていました。
毎日病気と向き合う娘に、私も必死で、周りが見えない生活が続きました。

しかし、ふとした瞬間に「自分の存在意義」に疑問を持つようになります。
私は「なおちゃんのキーホルダーなのかな?」「付属品?」

私の役目は、なおちゃんのお世話をして、検査に連れていき、
検査に付き添い、症状を聞く事……

もしなおちゃんが居なくなったら、私の価値はなくなるのでは……
なおちゃんが居るから、ギリギリ私という存在が認められてるのではないか…..
そんな恐怖と闘うようになりました。

 

原因不明の病に

落ち着かない付き添い入院に、ズタズタのメンタル、
私は、突然原因不明の病を患ってしまいました。
再発を繰り返し、そのうち薬を飲んでも効かなくなりました。

一旦家に帰るように勧められましたが、
我が子と離れることは耐え難く、平気なふりをして、大量の薬を持って病院へ。
机の中に大量の薬を隠しながら、付き添いをしていました。

しかしある日、病院で倒れてしまい強制的に自宅へ。

それでも尚、自分の病院には行かず、なおの病院へ毎日通っていました。
あれだけ我が子から離れ、自己を確立したがっていたのに、矛盾してますよね。
なおと引き離される恐怖を感じ、隠れて病院へ通っていました。

 

空が青かった

そんな中ふと空を見上げると、とっても空が青かったんです!!

その時、我に返りました。
必死になおちゃんのことだけを考え、自分のことを見ていなかったことに気づきました。
私だけがなおちゃんを見てなくても、なおちゃんは頑張ってくれている。
私は「私のこと」をちゃんとしなきゃ。
そこで初めて、自分の病と向き合うようになりました。

 

自分のことを聞いてもらう

なおちゃんから少し離れることもできるようになり、
自分の病院へも通うようになりました。
そこで、少しずつ「自分のこと」を聞いてもらう機会が増え、自分という人間が
どうゆうものなのかを知る事ができました。

そこで知ったのは「焦っている自分」や「社会に出たいと考えている自分」でした。

 

後悔

なおちゃんの育児は6年で終わってしまいました。

もっと早く自分のこともしっかり見つめる事が出来ていたら、
あの状況をポジティブに捉えられる事ができ、
なおちゃんとの時間をしっかり向き合えていたと思います。

私は「仕事をしたい」という想いから、なおちゃんから目を離し、遠くを見ることもありました。
でも他のご家族にも、そうゆうことはあると思います。

自分という人間に向き合わずに、目の前の子どもに向き合うことはできません。

しかし、
「こんなに大変な子を目の前にして、なんで働きたいの?」
「あなたが見なくて、誰が見てあげられるの?お母さんでしょ?」
時には、冷たい視線を向けられることもあります。

「自分がしっかり付き添うべきだ」もちろんその感情で満たされていますが、
その想いと葛藤を続けているママも居るんです。

そんな方達に後悔してほしくない!!
「そのキモチ分かるよ」と言ってあげたい!!
その葛藤、正しいんだよ!!

そんな想いから今回のイベントを計画しました。

 

娘の存在

娘が亡くなり4年が経とうとしています。
その存在はずっと変わらず大きくて、今もなお、娘のために立ち上げた団体で活動を続けています。
そしてその熱量は衰えることをしりません。

子どもの死は、本当に不思議なもので子育ては終わったんだけど、全然終わっていない……
何か不思議な感覚を与えられています。

私がこうやってこの団体で活動することの意義を
ずっと娘のなおが指し示してくれています。

 

セミナーについて

自分にフォーカスを当てよう

「お仕事セミナー」と表向きは掲げていますが、
私はまず「自分に向き合う」ということが出来る場にしたいと思っています。

意外と、自分のことの話を聞いてくれる機会ってないんです。
目の前には重篤な我が子が居る、その子の治療に誰もが専念していて
その子を中心にコトが進んでいく……

家族も周りもその子の事だけを見ています。
付き添い者自身の想いについては、なかなかフォーカスされません。

だけど付き添い者も一人格。
無視していいわけがありません。

私は奇跡的にもそこに矛盾を感じ、居心地の悪さを感じ
一歩踏み出し、何度もカウンセリングに通ったので
ただただ私のことを誰かに聞いてもらう事ができました。

ただ、ご家族の中にはそれをすることすら罪だと感じる方もいると思います。
私は、そんな風潮を変えたいと思ってきました。

 

ワークでやる事

セミナー後半では「自分の強みを知るワーク」を行います。
そこでは自分という人間を振り返る時間をとりたいと思っています。

とにかく自分という人間に気づく、誰かに自分のことを聞いてもらう
という体験をしてほしいんです。

そして辛い経験を一人で乗り越えるのではなく、みんなと一緒に乗り越える事ができたなら……

誰かと乗り越える経験って、とても大事だと思います。
「あの時、似たような経験をした人がいた」
「あの時、私の想いに共感してくれる人がいた」

そうゆう経験があるだけで、たとえ辛い出来事が再び訪れても
その時の感情を思い出し、一人でも乗り切れるようになるんです。
たとえ一人で乗り越えられなくても、誰かに頼る事ができるようになるんです。

そんな経験が味わえるワークにしたいと思っています。

 

どんな人に来てほしいか

セミナーにはどんな人に来てほしいですか?
ゆうか
私と同じぐらいのどん底の人にも来てほしいですね(笑)
とにかく、誰でもウェルカムです!!
ゆうか
医療的ケア児・障がい児の家族の集まりです。
ずっとその家族と共に歩んできたアンリーシュらしく、
ゆるっと、温かみのあるセミナーにしたいと思っています。
肩ひじ張らずにただただ話せる仲間と集う、そんなセミナーになるといいなと思っています。

 

セミナー概要

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