こんにちは。アンリーシュのなおこです。
先日、医療的ケア児を中心に預かる児童発達支援「ここね」さんの、施設見学をさせていただきました。
見学当日はなんと、「ここね夏祭り」の日!
いらっしゃるお子さんたちも、スタッフも、みんな張り切ってお祭り全開モードでした!
代表の森えりかさんに、ここねにかける思いや大切にしている考えなどをインタビューさせていただいた記事はこちら。
ここねが大切にしているもの
お子さんたちは、長い子は片道1時間の時間をかけてここねにやってきます。
送迎も全てスタッフが行い、お子さんはお家の前でママとバイバイして車に乗ります。
ここねがこだわっているのは「母子分離」。
家族とお子さんが離れることで、お母さんやきょうだい児の時間を大切にしているのです。
この日は夏祭りということで、お迎えの時からスタッフは全員夏祭りのはっぴ!お子さんは可愛らしい甚平やゆかた姿❤️
とにかくみんな、お祭りをとても楽しみにしてきたことが伝わってきます。
お子さんの「やりたい」という気持ちを大切に
ここねには、1日に最大5人のお子さんが来ます。
それに対してスタッフは、最低4人。
児童発達支援管理責任者、看護師、保育士、リハビリ専門のPT、OT、STなどで構成され、それぞれ小児のスペシャリストです。
ここねの1日は、「朝の会」からスタート。
お子さんたちひとりひとりの名前を呼び、まずは「お返事したい子は誰かな〜?」と、お子さんたちに問いかけます。
とにかく、お子さんたちの「今の気持ち」をとても大切にしているここね。
喋ることが苦手な子でも、スタッフはちょっとした表情の変化や手の動きをしっかり見ています。
みんな「好きなこと」がいっぱいある
夏祭りの内容は、「あめ玉つかみ」や「太鼓」です!
ここでも、お子さんたちの気持ちを大切にしているここね。あめ玉つかみも、やりたい子からスタートです。
つかむのが苦手な子も、ボックス横から手を入れれば大丈夫!道具のひとつひとつが工夫されています。
お子さんたちの表情を見ていると、「この子はお歌が好きなんだな」とか、「この子は体を動かすのが好きなのかな?」などが、何となくわかってきます。
みんな表現の方法が違うだけで、楽しい!とか、ちょっと眠い…とか、しっかり伝えてくれているんですよね。
みんなで一緒にお昼ごはん
午前の部が終わると、子どもたちはお昼ごはん。
それぞれ食べるものは違うけど、みんなで一緒のごはんです。
取材は午前中まででしたが、ここねは午後も続きます。
午後ははお昼寝の時間だそう。照明を落として、リラックスの音楽をかけて、眠れない子には絵本を読んだりしてあげるのだそうです。
午前中めいっぱい遊びのスケジュールが詰まっているので、きっとお子さんたち、午後はぐっすりなんじゃないかな〜?と思いましたよ…
ここねの取材を終えて
今回の施設見学は、帰るのが本当に名残惜しく感じるぐらい、楽しい時間でした。
スタッフもみんな子どもたちが大好きで、さらに子どもたちもみんなここねが大好きなのが伝わってくるのです。
ですが、私は途中で、スタッフが実に様々なことに気を配っているのに気が付きました。
伺ったのは真夏だったのもあり、ひとりひとりの体温調節に気を付けたり、お食事や途中の注入なども細かく管理されていました。
さらに、ずいぶん写真を撮っているなと思ったら、その写真は当日のうちにプリントされてご家族に渡されるのだそうです。
家族は、その日の写真を見て、「今日はこんな感じに過ごしたんだな」というのがわかりますよね。
これは本当に嬉しいし、安心できるだろうなと思いました。
「医療的ケア児」は、必要な医療的ケアがその子によって違います。また、障がいがある子も、その度合いが実に様々です。
そんないろんな医療的ケア児を、ひとりひとり細やかにケアをし、その子に合った遊びができるよう隅々まで工夫しているここね。
こういった施設が、日本全国にもっともっとできると良いなと思いました。
最後に、取材に快く応じて下さった代表の森さん、スタッフの皆様、撮影許可を頂いたご家族の方々、本当にありがとうございました。